空前の円高の今、日本企業は海外に対し「買い」で勝負できる絶好のチャンスを迎えています。
今更ながら商売で大切なのは「売り」と「買い」。日本語の「商売」には「買」の文字がありませんが「買」は大事です。「買い」には色々あります。原材料、人、不動産、株式、会社など様々。
この本は、その中でも「会社を買う」こと、その企業買収のプロセスの中でもビジネスデューデリデンス(簡単に言うと、買おうと思う対象会社の事業の中身を精査すること)の実務に特化しています。特殊な分野でもあり、460ページと分厚いので、普通の人には全くおススメしませんが、実に面白いです。
事業構造分析、業績構造分析、シナジー抽出から、会社の強み・弱み、改善の余地、将来予測などを定性的・定量的に評価していく手法は大変勉強になりました。
必ずしもM&Aに関わらなくても、投資家として対象会社の価値をどう算定するかに関し有益だと思います。