都市圏としての世界最大の市場はどこでしょう?

「都市圏としての世界最大の市場はどこでしょう?」と先日セミナーで参加者の皆さんにお尋ねしたら、どなたもわかりませんでした。

海外におけるマーケティングの単位は「国」ではなく「都市」ですよ!、とクライアントさんや周りにしつこいぐらい言っていますが(笑)、世界の大都市圏人口を自分の備忘にメモしておきます。

さて、もう一度。 世界最大の都市圏としての市場は・・・・どこでしょうか?

  

正解は、東京圏です。

「都市」としてのかたまりをどう定義するかにも拠りますが、圧倒的に世界1位です。

関東圏で仕事をしている方、私も含めて、ビジネス的には世界で一番恵まれているところで仕事をしているという有難味をかみしめましょう。

さて、都市圏としての市場ランキング・トップ20は以下の通りです。
出典: http://www.demographia.com/db-worldua.pdf

1 東京圏 37.2百万人
2 ジャカルタ圏 (インドネシア) 26.7
3 ソウル圏 (韓国) 22.9
4 デリー圏 (インド) 22.8
5 上海圏 (中国) 21.8
6 マニラ圏 (フィリピン) 21.2
7 カラチ圏 (パキスタン) 20.9
8 ニューヨーク圏 (米国) 20.7
9 サンパウロ圏 (ブラジル) 20.6
10 メキシコシティ圏 (メキシコ) 20.0
11 北京圏 (中国) 18.2
12 広州圏 (中国) 17.7
13 ムンバイ圏 (インド) 17.3
14 大阪(-神戸-京都)圏 17.2
15 モスクワ圏 (ロシア) 15.8
16 カイロ圏 (エジプト) 15.1
17 ロサンゼルス圏 (米国) 15.1
18 コルカタ圏 (インド) 14.6
19 バンコク圏 (タイ) 14.5
20 ダッカ圏 (バングラデシュ) 14.4

今後ますます世界的に人口の都市への集中が起きます。 人あるところにビジネスあり。

上記リストをながめながら、所得と人口を想像してみてください。自ずと海外展開のイメージが湧きませんか。

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自由な貿易と経済連携を進めるには相手国の現状を知る必要あり

総務省からの請負案件「諸外国の情報通信分野に係る、外資規制、政府保有株等に関する調査研究」が完了しました。

こちらも担当者の皆さん、お疲れ様でした ~(-o- )~

日本のEPA交渉相手候補国の電気通信分野・放送分野市場参入に関する動きについて、以下の国・地域を対象に情報収集・分析を行いました。

・北米地域(米国、カナダ及びメキシコ)
・欧州地域(EU及び全EU加盟国)
・その他欧州地域(EU非加盟国)(スイス及びロシア)
・オセアニア地域(オーストラリア及びニュージーランド)
・アジア地域(中国、韓国、香港、台湾、モンゴル、インド、シンガポール、フィリピン、タイ、インドネシア、マレーシア、ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジア)
・中東地域(サウジアラビア、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦)
・南米地域(ブラジル、チリ、コロンビア、ペルー、ウルグアイ、パラグアイ、ベネズエラ及びアルゼンチン)

TPP(環太平洋パートナーシップ)協定への参加や日EU・EPA(経済連携協定)の交渉開始について検討が行われている中、今後の交渉に早急かつ効果的に対処するための基礎資料として活用されるといいですね。

新興国の成長を如何に取り込むか

新興国20ヵ国のこれからがわかる本 (PHP文庫)
新興国20ヵ国のこれからがわかる本

新興国をどう括るか?

ご存知、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)をはじめ、ポストBRICsとして注目されている、

■ VISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)

■ NEXT11(イラン、インドネシア、エジプト、韓国、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、メキシコ)

中東・北アフリカの新興国11か国である

■ MENA(ミーナ)(UAE、イスラエル、エジプト、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、トルコ、バーレーン、モロッコ、ヨルダン)

などが挙げられるが、同著では上記のうち20か国をサラリと採り上げている。浅い情報だが、全体的な入門としては気軽で読みやすい。

個人的には、仕事で絡んでいるバングラデシュ、イランに注目している。

これからの日本は、もちろん内需も重要だが、新興国の成長を如何に取り込むかが勝負。

しかし自動車・家電以外の日本企業の腰は概して重い。心配。

予知に対してどのように向かい合うべきか

震災以降、ブログに向かう筆が止まってしまいました・・・いけません。4月に入り、心機一転書いていきます。よろしくお願いします。

最近、「震災直前に『大地震がある』という予知を聞いた」と複数の知人から聞きました。ちなみに、予知をしたのはそれぞれ別の方々。詳細は伏せておきますが、お二方ともその予知が当たって驚かれていた様子でした。

それで思い出したのは、中学生の頃にはまったノストラダムス(笑)、そして数年前にTV等で採り上げられたブラジル人予言者・ジュセリーノ氏。ジュセリーノ氏については、来日時に弊社で通訳を手配した関係で、当時彼に関する著作を興味深く読みました。

1960年生まれの彼は、普通の学校教師を勤めながら子供4人を育てる6人家族。子供の頃から予知夢が当たると評判で、特にすごいのは月日まで予言してしまう気風のよさ。1989年の天皇崩御、1995年の神戸大地震、2001年9月11日にアメリカでテロが起きることを各事件の約10年前に各国政府に警告したといいます。

的中したとされる数々の予知の証拠については色々と取り沙汰されていますし、最近は予知を外すことが多いため、過去の予知についても懐疑的な批判が多いようですが、個人的には、特に、巨大地震の多発、原発事故、疫病流行、小惑星衝突の危険性に関する予言については、時期や地域が当たろうが当たるまいが、一度立ち止まってどのような準備ができるかについて検討するところに、予言の価値があるものと思います。

因みに、彼の主要な予言(今後)を拾うと・・

2011年:鳥インフルエンザの大流行、新しい疫病の出現
2012年:インドネシアで火山噴火
2013年:大西洋で巨大地震と超巨大津波、原発事故
2014年:地球衝突の可能性がある小惑星の存在が問題に
2015年:欧州で過去最大の旱魃、インドネシアで火山大爆発
2017年:世界中で大旱魃
2018年:小惑星対策会議、日本で巨大地震
2021年:コロンビア・メキシコで巨大地震
2022年:ペルーで巨大地震
2023年:サンフランシスコで巨大地震
2026年:サンフランシスコで超巨大地震(カリフォルニア崩壊)
2027年:米国で火山爆発(降灰による新氷河時代へ)
2029年:別の小惑星が地球への衝突軌道へ、日本で火山噴火と地殻変動が頻発
2036年:小惑星衝突の可能性ピーク
2043年:世界人口激減

少々恐怖を掻き立てられる内容ですが、当たるも八卦当たらぬも八卦。あなたにも私にも恐らく予言者にもわかりません。ただ、予知が出るということは変えられる可能性があるということ、そして、それに心奪われることなく、ひょっとしたらあるかもしれないと、避けられることは可能な範囲で粛々と。外れたら外れたで良かったと思うだけ。

人生には「上り坂」と「下り坂」と「まさか」があります。今回の津波は想定を遙かに超えた「まさか」でした。今後、想定外の「まさか」にどう準備し対処するのか、非常に考えさせられる時代になったことは間違いありません。

未来からの警告 (ジュセリーノ予言集 1)
未来からの警告 (ジュセリーノ予言集 1)

経済見通しに楽観的な国/悲観的な国ランキング

World Independent Network of Market Research という団体が世界24か国で調査した経済見通しに対する調査結果を公開している(2009年12月)。約1年以上前のデータだが興味深い。

楽観的な順に主な国を挙げると・・・

豪州、UAE、ブラジル、カナダ、サウジアラビア、中国、インド、韓国 などが登場、

悲観的な順に挙げると・・・

ルーマニア、アイスランド、メキシコ、スペイン、フランス、日本、オランダ、アルゼンチン、イタリア、英国 などが並ぶ。

どちらでもなさそうなのが・・・

米国、スイス、ロシアなど。

国民性を割り引いて考える必要があるが、実体が悪いから悲観的なのか、悲観的だから実体が悪くなるのか・・・興味深い。

対象サイト:
http://www.winmr.com/newsdocs/The%20End%20of%20the%20Recession%20-%20Research%20World%20-%20dec%202009.pdf

 

2010 World’s Best Cities Top 10


米国の旅行雑誌「Travel + Leisure」によると、米国旅行業界の視点から見た2010年世界の都市ランキングトップ10はこちら。

1. Bangkok バンコク (タイ)
2. Chiang Mai チェンマイ (タイ)
3. Florence フィレンチェ (イタリア)
4. San Miguel de Allende サンミゲルデアジェンデ (メキシコ)
5. Rome ローマ (イタリア)
6. Sydney シドニー (豪州)
7. Buenos Aires ブエノスアイレス (アルゼンチン)
8. Oaxaca オアハカ (メキシコ)
9. Barcelona バルセロナ (スペイン)
10. New York ニューヨーク (米国)

ある作業をしていて面白かったのでメモ。参考:同誌2010年8月号(遅ればせながら・・)

ヤクルトレディ、海外新興国で大活躍

ヤクルトが海外で受けている。宝島2010.4号(p.56)によると、2009年の売上は対前年比で

・インド: 236%
・ベトナム: 179%
・中国: 136%
・インドネシア: 127%

となっている。因みに、ヤクルトレディの数トップ3は、

・韓国: 12,935人
・メキシコ: 7,362人
・ブラジル: 6,014人

1962年台湾からスタート。1本約30円のヤクルトをヤクルトレディによって販売するモデルは、Bottom of Pyramid(貧困層マーケット)ビジネスの良き参考例になる。

世界の人口 上位20か国はどう変わるか?

総務省統計局によると、2008年時点での上位20か国は以下の通り。

 1. 中国 13億36百万人
 2. インド 11億86百万人
 3. アメリカ合衆国 3億9百万人
 4. インドネシア 2億34百万人
 5. ブラジル 1億94百万人
 6. パキスタン 1億67百万人
 7. バングラデシュ 1億61百万人
 8. ナイジェリア 1億51百万人
 9. ロシア 1億42百万人
10. 日本 1億28百万人
11. メキシコ 1億8百万人
12. フィリピン 90百万人
13. ベトナム 89百万人
14. エチオピア 85百万人
15. ドイツ 83百万人
16. エジプト 77百万人
17. トルコ 76百万人
18. イラン 72百万人
19. コンゴ 65百万人
20. タイ 64百万人

そして、2025年の人口上位20か国は以下の通り。 (順位上昇↑、下落↓)

 1. インド 14億47百万人 ↑
 2. 中国 14億46百万人 ↓
 3. アメリカ合衆国 3億55百万人
 4. インドネシア 2億71百万人
 5. ブラジル 2億29百万人
 6. パキスタン 2億25百万人
 7. ナイジェリア 2億10百万人 ↑
 8. バングラデシュ 2億6百万人 ↓
 9. ロシア 1億28百万人
10. エチオピア 1億25百万人 ↑
11. メキシコ 1億25百万人 
12. 日本 1億22百万人 ↓
13. フィリピン 1億16百万人 ↑
14. コンゴ 1億7百万人 ↑
15. ベトナム 1億6百万人 ↓
16. エジプト 99百万人 
17. トルコ 90百万人
18. イラン 88百万人 
19. ドイツ 80百万人 ↓
20. タイ 69百万人

2025年といえばあと15年後。おそらくあっという間だろう。

インド、中国、アメリカ、インドネシア、ブラジルなどの中間所得層に少しでも喜んでもらえるものをどれだけ提供できるか。今から将来のために準備できるか否かが15年後の企業の浮沈を決める。

どんな国の人でも、より美味しいものを食べたい、より良いものを手に入れたい、より便利で快適なサービスを受けたい。先進国の人々が享受している生活を必ず求めていく。それはあまりにも自明だ。

過去の先入観や偏見で心が曇っていないか。日本だけが市場ではない。世界は広く、市場は大きいのだ。