今は昔 摩周湖に 老婆ありけり

今では世界2位の透明度となったが、1931年に透明度41.6mという未だ破られていない世界最高記録を誇る湖、摩周湖。

巨大噴火で生まれた窪地に水がたまったらしいが、7000年前というから比較的新しい「巨大水たまり」だ。

ここには物語がある。

昔昔あるところで、アイヌ人の村同士の争いがあり、ある老婆と孫が命からがら逃げる道中で互いにはぐれてしまった。老婆は孫を探しさまようが見つからず、摩周湖にたどり着いた。

しかし、疲労困憊の老婆はそこから動けず来る日も来る日もそこで孫を待ち続け、とうとう島になってしまった。

今でも、誰かが近付くと老婆は孫が現れたかと喜んで嬉し涙を流す。その涙が雨であり霧なのだ、という悲しくて切ない物語。

画像左奥の湖面に寂しそうに浮かんでいる小島にお気づきだろうか。あいにく私は嬉し涙に出会えなかった。

みなさんが行かれた時にどうなるか。この物語を思い出してみてください。

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北海道 川湯に行ったら 寄ってって

関係する仲間の方々が、阿寒摩周国立公園内・川湯エコミュージアムセンター(川湯温泉・北海道)2Fに素敵なパークスタイルカフェをオープン!

摩周湖・川湯を訪れたら、ぜひこちらで情報収集と珈琲を。

画像:川湯エコーミュージアムセンター
https://www.kawayu-eco-museum.com/
画像:環境省
https://www.env.go.jp/p…/guide/akan/facilities/mashu/01.html

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絶滅しそうな言語:ウイルタ語

WIPカレンダー(2019版)「絶滅しそうな言語、絶滅した言語」

2月:ウイルタ語・話者:10~50人(ロシア・サハリン(樺太))
「シマナ」=(雪は雪でも)降っている雪

戦前、日本領だった南樺太。当時在住するウイルタ人は日本国籍。戦後一部は北海道に移住したが、差別にあって文化的に日本に同化してしまった。

同文化を保存しようという運動もなくなり、ウイルタ語とその文化がほぼ消滅しようとしているのは悲しくて切ない。

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