自立的な組織を作るには?

最高のクラスのつくり方
最高のクラスのつくり方

会社とは大人が通う学校だと思う。お金を稼ぎながら、一生涯ずっと学び続ける場所だと思う。

そうすると課長・部長・社長は担任の先生か・・・

そんなことを考えていた矢先、なんと、生徒自身が目標を作り、孤立した生徒を出さない、仲良しグループだけでいつも固まらない、お互いに率先して教え合う、そんな小学校のクラスが実在すると知り、参考になるかもしれないと思い読んでみた。

すると、その小学生たちが協同して作った本だった。実に愉快な成功事例だ。

学校も会社も同じ。子どもも大人も同じ。自立的な組織を作る基本、ここにあり! 感謝。

ビジネスモデルを考える上で有用なフレーム

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

以前、青ちゃんに薦められた。最近、丹ちゃんに薦められた。読了。

ビジネスモデルを考える上で有用なフレームだと思う。こういうものは、フレームがなくても自然と考えられる人とそうでない人がいるので、私のような「そうでない人」にとって大変便利。

多文化チームをどう導くか?

「多文化チーム・マネジメントシリーズ(アジア編)」 DVD観了 ~(-o- )~

アジアという地域における対話型グローバルリーダーシップに必要なポイントは以下の通り。

1 意味を伝える
1-1 期待値を伝える
- 自分の常識を疑う
- 指示においてはSMARTを習慣化する
Specific
Measurable
Achievable
Result-oriented
Time-bound
- 大事なことは大事だとわかるように伝える
- 仕上がりイメージや例を示す
1-2 コンテクストを伝える
- 暗黙の了解を「見える化」する
- コンテクストの共有は十分に行う
1-3 成功へのステップをイメージさせる
- 自分の成功体験で手順を語る

2 相手を巻き込む
2-1 メンバーにとって真に重要な事を話す
- 心を動かすメッセージを一言で伝える
- パーソナルメッセージにして伝える
2-2 相互の出張をアラインする(並べる)
- メンバーの主張や話をよく聞く
- 共有ニーズを確立する
- メンバーが受け入れやすい方法を提案する
2-3 行動へホールドする
- メンバーの意向も組み入れる
- メンバーを巻き込んで解決策を一緒につくる
- 自らの行動を選択させる
- 賛同を得られない場合 いくつかの選択肢を明示する

3 チームで働く
3-1 情報は常にオープンにする
- 情報共有は平等に
- 共通語で話す
3-2 共に考え、計画し、決定する
- 常に全体利益を基調に話す
- 必ず事前相談をする
3-3 チームの一体感を醸成する
- チームの共有価値やゴールを語る
- 仕事の節目ごとに気軽に参加できるイベントを催す
- 年長者には一定の尊敬をもって接する

4 協働する
4-1 戦略的結節点として働きかける
- 個人目標と組織目標を結びつける
- 本社の意向はメンバーの納得を得られるように伝える
4-2 メンバーのチャレンジ精神を鼓舞する
- メンバーの成功と成長のためにネットワーク作りを支援する
- メンバーの恐怖感や落胆を排除する
- 能力経験を尺度に公正な人事考課を行う
4-3 新しい可能性に関心を持つ
- 提案は柔軟に受け入れる
- 判断を一時留保する
- 質問形式で伝える
- ナショナルスタッフの知恵を借りる

5 違いを尊重する
5-1 メンバーの社会文化的ニーズに配慮する
- 個人の事情も受け入れる
- 仕事以外の役割に配慮する
- 対話で解決策を見出す
5-2 問題発生時に個人や民族を責めない
- 感情に任せて叱らない
- 傷つける言葉は慎む
- 定期的にカウンセリングを
- ネガティブな話は「We」、ポジティブな話は「You」
5-3 メンバーそれぞれの強み・弱み、独特の動機に配慮する
- スキルレベルやモチベーションに合ったアドバイスをする
- メンバーと調整する余地を残す

以上、自分用のメモとして・・・

「世の中をこう変えたい」が原点

どうする? 日本企業
どうする? 日本企業

成長ありきの経営はもう止めよう。成長はあくまで結果。目標は、世の中を変えること。こうしたい、こう変えたい、という個人の思いが企業の戦略の出発点になる。

社会・人々が喜ぶ対価として売上(報酬)がある。社会・人々が喜ぶこととは2つしかない。

1 すでに存在するモノ・サービスを今より安く早く便利に提供すること
2 いまだ世の中で買うことができないモノ・サービスを買えるようにすること

この2つ。日本企業はもっと2に踏み込め!と。目が覚める。よ~し、やるぞ。

営業利益率を上げるために

プロフィット・ピラミッド―「超」高収益経営を実現する十四のシンプルな原則
プロフィット・ピラミッド―「超」高収益経営を実現する十四のシンプルな原則

特に、営業利益率40% w(゚o゚)w キーエンス、参考になりました! とにかく顧客に密着、顧客さえも気づいていないニーズに基づいて商品企画・開発を行うことで徹底的に競争を避けるという点が私の心に刺さる。

因みに、同社は圧倒的なお客様との接触から「ニーズ」カードを営業が収集。5~10枚/月・人→営業マン20人とすると・・月100枚→年1,200枚集まる。すると、これらニーズカードの内訳は大体こうなる・・

 (1)「コストを安くしてほしい」 40% → 無視
 (2)「技術的に対応が難しい」 30% → 放置
 (3)「用途が少ない」 28% → 放置
 (4)「新しいニーズ」  2% → ここに集中し商品開発を行う

メモとして・・・

シンガポール現地法人、今日から業務開始!

以下、ニュースリリースです。

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多言語翻訳・海外調査サービスを提供しているWIPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:福良雄、以下WIPジャパン)は、ASEAN全域における制作拠点および、全世界販売拠点としてシンガポールに当社グループ会社を設立致しましたので、お知らせいたします。

■ シンガポール現地法人設立の経緯

当社は従来日本市場向けにASEAN諸国協力会社との制作体制を築いて参りましたが、この度ASEAN全域を制作拠点拡大の重点エリアと位置付け、為替変動による収益リスクの低減など事業基盤の強化を図ること、また現地制作によるコスト削減など顧客サービスの強化を目的として、シンガポール共和国に「WIP SG(WIP SG PTE. LTD.)」を設立致しました。日本、中国、ASEAN及び欧米を含む全世界を主な販売エリアとし、2012年3月26日より現地営業を開始致します。

■ シンガポール現地法人の概要

名称: WIP SG PTE. LTD.(WIP SG)
所在地: 80 Robinson Road Singapore 068898
設立年月日: 2012年2月16日
営業開始日: 2012年3月26日
代表者: 東尾章司(Director)
業務内容: 多言語コミュニケーション、国際ビジネス支援
コンタクト: info-sg@wipgroup.com (全角@を半角にしてお送り下さい)

■ 本件についてのお問合せ先

WIPジャパン株式会社 担当:第2言語事業部 宮寺弘和
〒 102-0093 東京都千代田区平河町 1-6-8 平河町貝坂ビル
東京本社  Tel:03-3230-8000 Fax:03-3230-8050
Email: h-miyadera@wipgroup.com (全角@を半角にしてお送り下さい)

ブラックコーヒー、買ってきてくれ

ある業界の会社社長が社員に「ブラックコーヒーを買ってきてくれ」と頼んだそうです。来客用のコーヒーでした。

その社員は携帯電話を忘れたままブラックコーヒーを買いに行きました。一軒目にブラックコーヒーはなく、他の店をいろいろと探しましたが全く有りませんでした。1時間たっても帰ってきませんでした。その間にお客様は帰ってしまいました。

また、ある社員はブラックコーヒーがなかったので、そのまま席に戻って仕事をしていました。社長が気づいたのは、来客が終わった後でした。

信じられないかもしれませんが、このような社員は実在します。実は、「ブラックコーヒーを買ってきてくれ」の指示には暗黙の隠れた指示がたくさんあったのです。

「お客様に出すコーヒーです」
「一軒目にブラックコーヒーがなかったら砂糖入りでも構いません。それもなければ紅茶でも緑茶でもかまいません」
「遅くとも15分以内に完了してください」
「買ってきたら私にコーヒーとお釣りを渡してください」
「変更があるかもしれないので携帯電話を持っていってください」

等々。正解は有りませんが、あなたならどのように指示しますか?

人にお願いごとをするというのは、実は深いのです。海外の文化の違う人に依頼をする時はなおさら気をつけたほうがいいと考えさせれらました。

インドに進出すべき5つの理由


日経トップリーダー2012.3号読了。インド特集が面白かった。インドに進出すべき5つの理由として・・・

1 経済成長率は中国に次ぐ高水準
2 将来、世界一の人口を抱える 2020年頃
3 労働や消費の担い手となる若者が多い
4 中間所得層が増え、消費が伸びる
5 日本に対する印象が良い

インドで働く多くの日本人が「指示を出すと『イエス・サー』と威勢良く答える。安心しえ任せていると、いつまで経っても何もしない」と口をそろえる。できないわけではない。ギリギリまでやらないのだ。進捗状況は厳しくチェックしておかなければならない。

■経営者が理解しておくべきインド人気質

・必ず「分かりました」と答える
・時間を守ろうという意識が薄い
・品質へのこだわりがあまりない
・自分の解釈を交えて人に伝える
・議論が好きで、話し続ける
・とにかく言い訳をして謝らない
・愛社精神は薄く、技術を身につけるとすぐ離職する
(自動車やバイク購入の頭金補助など福利厚生が歯止めになる)

その他留意点として・・・

・カースト制度には日本人は深く立ち入らないこと
・人事評価は理論武装のための評価制度の作成が必須

自分用のメモとして

曽野綾子さんの潔さ


高齢化社会が到来し、経営者にはどんな心構えが必要かと問われ、曽野綾子さんが答えている。

主人(作家の三浦朱門氏)は、ここ10年ぐらい、公的機関で代表者を務める際には、就任と同時に辞表を書いています。私も同じようにしています。

私や息子、秘書が「主人が相当におかしくなって社会にご迷惑をおかけしている」と判断したら、日付を記入して提出すれば辞任できます。主人には、もし自分が倒れたら翌週には辞表出せと言われています。

代表者のお立場であれば、一つの目安として、70才を過ぎたら辞表を用意した方がいいと思います。そして異変を感じたらパッと提出して身を引く。

もちろん事業から資本まですべて自分一人で手がけていて誰にも迷惑をかけていないという個人商店であれば居座ってもいいかなとは思います。そうでない限りは周りを困らせるだけでしょうね。

(日経トップリーダー 2012.2号)

予め引くことを考えて任に就く。決して高齢になった時に限らないと思った。潔いとはまさにこういうことですね。自分用のメモとして・・・

売上1億と1,000億では経営が違う、という嘘

売上1億と100億では経営は違う、といわれます。100億と1,000億も違う、と一般的には信じられています。

しかし、経営コンサルタント・泉田豊彦さんは面白いことを仰ります。

「そう思うやろ?それは大間違い。僕は100億円企業を作った人に同じ事をきいたら、『1億のときと変わりません。でも1,000億は違うと思います』と言った。

次に1,000億円企業を作った人に聞いたら、『1億のときと100億のとき、1,000億のときとは変わりません』と答えたんや。みな最初はそう思うんやけど、やってみると同じやった、ということになる。だから、伸びる経営は、売上がなんぼでも同じなんや。」

確かに、規模・社員数によって管理方法を変えざるをえないことも出てくると思うが、会社規模が変わったら経営のやり方を変えなければならない、という思い込みはやめたほうがよさそうだ。

よし、初心を思い出そう。

でも、そもそも初めから間違っていたら? (爆)

現地生産を成功させる方法

米国で現地生産を指揮した元トヨタ自動車副社長・荒木隆司さんが貴重なアドバイスを述べている。(2011.11.24朝日新聞夕刊)

成功の理由は人の管理方法でしょう。米国の自動車工場はワーカーをコストとしか見ていなかった。制服がなくTシャツ姿で、食堂がないから機械の横に座って弁当を広げる。

そこで制服を作り、食堂を建てて管理職も一緒に食べた。エアコンも入れた。米国人管理職も「これがいいと思ってたんだ」と言う。誇りを持った従業員が、制服のままスーパーで買い物していました。「俺はトヨタの社員なんだぞ」って。

米国人に一番衝撃的だったのは生産ラインを止める権限が与えられたことでしょう。米国は「止めるな。規定時間に規定の台数を生産しろ。悪ければ検査ではねる」。日本は「自分の判断で止めていい。みんなで対策を考えよう」。懸命に考え品質が改善されます。

現地生産は「日本車が高品質なのは日本部品で日本人が作るから。アンフェアだ」というビッグ3の声を封じ、トヨタ生産方式が世界中で通用すると証明しました。トヨタの本当のグローバル化の始まりでした。

日本のやり方にもユニバーサルに通じる部分がある。「日本のやり方+現地の意見」でどこまで現地にローカライズするか、加えて、どこまで現地の人たちに「俺たちの会社」という意識になってもらうか、が大切であることに改めて気付かせてくれる。

こうした先人の工夫と努力があって、カンター元米通商代表の次のような言葉につながるのだろう。

「GMが潰れても誰もトヨタやホンダを恨まない。日本メーカーは米国の会社になったからね」

中国人は流砂のごとし

かつて孫文は「中国人は流砂のごとし」と言った。中国人は砂のように、ぐっと握ると硬くなるが、少しゆるめるとサラサラと流れてしまう。

つまり、強い求心力が必要だということ。その力さえあれば、国家経営も会社経営もよくまとまるという意味。

スズキが海外で学んだこと 2

スズキが海外事業で最も手痛い目にあったのが、サンタナ・モーターというスペインの会社に資本参加し子会社化した時のこと。

当時のスペインはまるで社会主義国家で、労働者はのんびりし、法律で保護された彼らを簡単に解雇できなかった。労働組合も非協力的で、数十億円の赤字が出ているのに、合理化提案をしても振り向きもしてくれない。

結局、サンタナ向けの売掛債権等を償却し、100億円近い損金処理をして撤退したという。高すぎる授業料だ。鈴木社長がスペイン撤退から学んだことは二つ。

まず、会社は一から自分で作り上げた方が良い結果が出るという教訓。企業には独自の文化があり、経営主体が変わったからといって体質は簡単には変わらない。それが外国企業ならなおさら。だからスズキは金輪際、外国企業を買収しないらしい。

もう一つは、手離れの悪さが事態を悪化させるということ。サンタナは資本参加した当初から経営状態は良好とは言えず、利益はあまり出なかった。かといって、徹底する踏ん切りもつかず、少しでも取り戻そうと色々と手を打った。早めに見切りをつけた方がよかったと。

「できることをしてそれでもだめなら撤退」という割り切った心構えが経営者には不可欠である、と述べている。メモとして・・・

俺は、中小企業のおやじ
俺は、中小企業のおやじ

スズキが海外で学んだこと 1

1988年、米国で販売する四輪駆動車「SAMURAI」に対し、消費者団体が横転事故を起こしやすいとして米運輸省の道路交通安全局 にリコールをするよう要請した時のこと。

このニュースを知るとすぐに鈴木社長はスズキのアメリカ法人(ロサンゼルス)に飛ぶ。すると事態はさらに悪化しており、購入金の返還を求める集団訴訟に発展しようとしていた。

ところがロスで雇った顧問弁護士が全く頼りないので、提携先・GMのカナダ法人の社長に相談したところ、GM 本社の法務部長を紹介された。彼は道路交通安全局に話をしてくれ、そして彼の友人の弁護士が集団訴訟に素早く対応してくれた。

すると、その後、事態が一変。道路交通安全局が横転事故の原因は無謀運転や道路状況によるものと認めてくれ、リコールの申請は取り下げられ、集団訴訟も認定されなかった、と。

危急の際は経営者がみずから現場に行って自ら判断することの重要性、もう一つは、優秀な弁護士を起用し金を惜しむなということを鈴木社長は述べている。

押したボタンと押し方が良かったということだ。ところで、この点トヨタはどうだっただんだろう・・・? 自分用のメモとして。

俺は、中小企業のおやじ
俺は、中小企業のおやじ

円高の今が「買い」のチャンス!

M&Aを成功に導くビジネスデューデリジェンスの実務
M&Aを成功に導くビジネスデューデリジェンスの実務

空前の円高の今、日本企業は海外に対し「買い」で勝負できる絶好のチャンスを迎えています。

今更ながら商売で大切なのは「売り」と「買い」。日本語の「商売」には「買」の文字がありませんが「買」は大事です。「買い」には色々あります。原材料、人、不動産、株式、会社など様々。

この本は、その中でも「会社を買う」こと、その企業買収のプロセスの中でもビジネスデューデリデンス(簡単に言うと、買おうと思う対象会社の事業の中身を精査すること)の実務に特化しています。特殊な分野でもあり、460ページと分厚いので、普通の人には全くおススメしませんが、実に面白いです。

事業構造分析、業績構造分析、シナジー抽出から、会社の強み・弱み、改善の余地、将来予測などを定性的・定量的に評価していく手法は大変勉強になりました。

必ずしもM&Aに関わらなくても、投資家として対象会社の価値をどう算定するかに関し有益だと思います。

教育こそ最も効率の良い長期投資

頭のいい「教え方」すごいコツ!
頭のいい「教え方」すごいコツ!

・コーチングの前にまずティーチング
・プレゼンでも「人を説得するプレゼン」と「知識や技術を教えプレゼン」は違う
・アウトプットを求めるならそれなりの知識とスキルのインプットをした上で考えさせることが必要
・発動指示の前に方法指示を
・行動計画(ステップ)を自分で作らせ、確認評価し、改良させて実行発動せよ
・生徒に「ひょっとして?」「もしかしたら?」を言わせるしくみ作り
・命題を与えた上で、インプットを行うと効果的(サーチ&ラーン)
・情報を細かく分類整理して一つ一つを確かめる習慣作りが大事
・一度に一つだけ教えよ
・大事なことは同じ事を何度も言え
・セクションの区切りをハッキリさせよ
・「空白」を作って疑問を引き出せ

など改めて気づかされました。

教育は、会社なら10年後の成長、国家なら20~100年後の成長を左右します。教育は長い目で見れば最もリターンを期待できる投資なんですね。

ライセンスビジネスを勉強してます

実践 ライセンスビジネス・マネジメント
実践 ライセンスビジネス・マネジメント

分厚いのでちょっと時間がかかったが読了。非常に勉強になった。

自社またはクライアントが持つプロパティの商品化の権利をどのようにお金にするか・・・未開拓の市場は相当あるだろう。特に海外に。

今日の100万円と1年後の110万円、どちらを選ぶか?

損得勘定の真実
損得勘定の真実

唐突ですが、質問です!今日の100万円、1年後の110万円、5年後の200万円、10年後の400万円、あなたはどれを選びますか? もちろん全部100%確実に手にでき、あなたは今お金に困っていないという前提です。

これをキチンと計算で導き出そうとするのがファイナンスの世界です。一体、どれが純粋にお金の面だけで一番トクなのでしょう?

ファイナンスとは会計、資金調達・運用のことではなく、特に投資に関する行動を金額換算する考え方。具体的に言うと、上記のどれが一番トクなのかを、期待リターンをベースにして全部「現在価値」に計算して比べる考え方です。

投資判断に必要なNPV法を含め、これほどファイナンスの本質をわかりやすく説明している本はないかもしれない。

ただ、投資判断には、その前提となるキャッシュフローが将来にわたってどれだけ生まれるかが一番の肝。もちろん、そこには確実性の度合いがあるだけで予測にすぎず、誰も知る由はありません。そこにこそ投資の難しさがあるのですが・・・。

ブレイクスルーの起こし方に決定的な法則性はない

ブレークスルーの瞬間 何があの企業を飛躍させたのか
ブレークスルーの瞬間 何があの企業を飛躍させたのか

知人から紹介されて読了。著者もプロローグで述べているように、ブレイクスルーの起こし方に決定的な法則性はない。「複雑系」の世の中ではわずかなタイミングの差や偶然が企業の栄枯盛衰を分けている。

さらに、栄枯盛衰も、今のタイミングで見るとそうであって、もっと長いスパンで考えるとどうなるかわからない。好調な時に失敗の要因が、不調の時に成功の要因が潜んでいるものだ。

さはさりながら、色んな企業の成功・失敗を決めた要因を相当数インプットしておくことは必要だ。誰しも自分の経験には限界があるからだ。そして、プロの将棋指しと同様、徹底的な過去の定石のインプットの果てに「大局観」が養われ「常識の枠をはずすこと」ができるのだと思う。

同著では12の事例が掲載されている。こうした事例を経営者なら少しでも多く消化しておかなくてはいけない(苦笑)。個人的には目から鱗が落ちたアルダス社の事例が非常に為になった。オススメします。