世界悲惨度指標

「世界悲惨度指標」というか「苦しい生活度指標」というべき指標がある。米国・Cato Institute(ケイトー研究所)が発表している「World Misery Index」という指標がそれだ。

「失業率+貸出金利 +インフレ率-国民1人当たり実質GDP変動率」で計算しており、これによると、データが入手できる世界108か国中、一番悲惨というか苦しい生活を余儀なくされているトップ10の国は・・

1. ベネズエラ
2. アルゼンチン
3. シリア
4. ウクライナ
5. イラン
6. ブラジル
7. サントメ・プリンシペ
8. セルビア
9. ジャマイカ
10. 南アフリカ

という順番で、逆に生活が苦しくない国は、

1. ブルネイ
2. スイス
3. 中国
4. 台湾
5. 日本
6. 韓国
7. ノルウェー
8. マレーシア
9. シンガポール
10. ドイツ

となっている。上記計算式の4つのデータが入手できる国に限られるので、もちろんもっと苦しい国は沢山あるのだが・・苦しくない国のランキングは参考になるかと。自分用のメモとして。

Cato Institute(ケイトー研究所) 「World Misery Index」
http://www.cato.org/blog/world-misery-index-108-countries#eOX0GR:sgq

world_misery_scores_2014

景気動向をどのように把握するか

弊社が受託した内閣府調査案件
諸外国等における景気動向把握の方法に関する調査」 2013.3

随分と遅ればせながら、担当者の皆さん、ご協力いただきました学識経験者の皆さま、お疲れ様でした ~(-o- )~

景気動向を迅速に把握し、的確な情勢判断を行うことは、適切な経済財政政策の運営に不可欠です。

内閣府経済社会総合研究所では、景気観測と予測を目的として景気動向指数(コンポジット・インデックス(CI)及びディフュージョン・インデックス(DI))の作成及び公表を行っていますが、景気動向をどのように捉えるのか、その方法は国や機関により様々です。

海外ではどのように行っているのでしょうか。

本調査では、景気動向指数の改善のための基礎資料とするため、外国の行政機関及び団体、国際機関並びに国際会議その他の国際的な枠組みにおける景気の動向を捉える方法及び景気統計作成の取り組みについて、以下の通り調査を実施しました。

対象: 米国、欧州委員会、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ベルギー、スウェーデン、オランダ、アイルランド、フィンランド、中国、韓国、台湾、タイ、OECD、国連 (計17か国・機関)

その他、昨今トピックとして挙げられることの多いビッグデータを利用した景気動向の把握

について調査分析を行いました。

これらの調査が近い将来、なるべく早くなるべく正確な景気動向に役立ち、適切な経済財政政策に反映されることで、私たちが暮らしやすいものになることを切に願います。

内閣府_諸外国等における景気動向把握の方法

日本は世界が賞賛するほど豊かな国ではなかった

途上国化する日本 (日経プレミアシリーズ)
途上国化する日本 (日経プレミアシリーズ)

日本の一人当たり名目GDPは、1970年代に英国を抜き、1980年代に米国を抜いた。1990年代前半には米国の1.5倍に達した。

しかし、各国の物価を勘案した「一人当たりの購買力(平価)調整済みGDP」で比べるとどうなるか?

つまり、米国の1.5倍になっても、日本の物価が米国の2倍だったら、日本人一人が買えるモノの量は米国人一人より少ない、ということになってしまう。そこで、物価というモノサシ(購買力平価)でGDPを調整すると、一体どうなるか?

実は・・・

日本はずっと米国より低かったのである w(゚o゚)w

日本人の実質的な所得レベルは米国を追い抜いたことなど一度もなかった。ピーク時(1991年)でも米国の89%。そして現在70%へダウン。

さらに、いつの間にか(1990年代前半)シンガポールには抜かれ、差は開く一方だ。このままの成長率だと、マレーシアにも早晩抜かれるらしい。

日本は、少なくとも経済的には「欧米に追い付け追い越せ」を達成したのではなかったか。欧米を抜いて一度はトップに躍り出たのではなかったか。

マラソンでいえば、後続集団から這い上がって先頭集団に追い付き、さらにその先頭集団を引っ張るほどの位置に上がったと思っていた。ところが、実は、先頭集団後方に追い付いたところでちょっと一安心、息が切れて失速。現在、後続集団に少しずつ抜かれ始めているという状態だ。

この事実、経済に詳しい人には「何を今更」と言われるかもしれないが、勉強不足の私にとってちょっと一発浴びせられた気分になった。日本は一度はトップに立った。だから「目標」を見失ったんだと、とんだ勘違いをしていたわけだ(笑)。

まあ、それだけ日本の消費者は高いものを買わされてきたということか・・・。豊かさを実感できないという世論も当たり前の話しだ。

でも、いい。日本に新たな目標が生まれる可能性がある。物価を勘案した(一人当たり)所得レベル世界一という目標だ。

果たして、先頭に立つエネルギーと気概が日本に残っているだろうか・・・

英ポンド、数週間内に暴落の可能性?

最近の英ポンド急落の中、冒険投資家、ジム・ロジャースさんが英ポンド暴落の可能性を示唆したらしい。http://media.einnews.com/article.php?pid=73800 (2月25日)

ロジャースさんはヘッジファンドで有名なジョージ・ソロスさんの元パートナー。英ポンドは崩壊の瀬戸際にあり、2010年内に、2008年9月の金融危機よりも世界経済に悪い影響を与えるのではないかと予想している。

1992年の英ポンド危機の時にもソロスさんは英ポンドを売り浴びせた。英ポンドは実力以上に評価されていると見込んでのことだった。

その後、英ポンドは凋落していく・・・。今、英ポンドは崩壊の瀬戸際にあり、もし崩壊すれば2008年9月リーマンショック時より世界経済は悪い状況になるかもしれない。それは数週間以内に起こるかもしれず、またイギリス政府にはそれを止める能力はないと。

どの国も赤字で苦しんでいる。米国も日本も同様。危機感を煽ると本当に現実化する。世界のどこかで起きた出来事に世界中が反応し狼狽するのはグローバリゼーションの負の側面だ。