アメリカのマルチカルチャー(多文化)マーケティング

アメリカの小売業界では、「マルチカルチャー(多文化)マーケティング」導入の傾向が強くなってきています。たとえばショッピングモールでは、ヒスパニック系、アフリカ系、アジア系に加え、CEEA(中央・東ヨーロッパ)系アメリカ人に対応した顧客サービスを取り入れています。

バイリンガル(2か国語)サービスはもとより、従来のアメリカ人向けとは全く異なる品揃えを行っています。さらに広告などを含めたマーケティングにも変化が表れています。

マーケティングについては、エスニック(少数民族)別に言語やメッセージ、さらにはメディアを変えるなど、工夫を施しています。

また、エスニック文化を積極的に取り入れる傾向も顕著になっています。たとえば、メキシコなどでは、女性が15歳になると「キンセアニェラ」と呼ばれるお祝いをする習慣がありますので、米国大手のストアではこうした民族習慣や祝日、宗教儀礼などに着目し、エスニック特有のニーズに合わせた商品の販売も行っています。

今後、外国人居住者が増えている日本(特に大都市圏)でも取り入れる必要が出てきそうですね。訪日観光客対策にも応用が利きそうな感じがします。

個人主義国 VS 集団主義国 世界ランキング


Culture’s Consequences: Comparing Values, Behaviors, Institutions, and Organizations

上記書籍(Hofstede著・2001)の統計に、世界のindividualism(個人主義)とcollectivism(集団主義)ランキングがあります。

individualism(個人主義)国 トップ8は・・・

1. 米国
2. 豪州
3. 英国
4. オランダ
5. カナダ
6. ニュージーランド
7. イタリア
8. ベルギー

collectivism(集団主義)国 トップ8は・・・

1. グアテマラ
2. エクアドル
3. パナマ
4. ベネズエラ
5. コロンビア
6. インドネシア
7. パキスタン
8. 中国

確かに、南米を中心に家族とのつながりを重視する国が並んでいます。

ちなみに、日本はおおよそ中間ぐらい。個人主義と集団主義がほどよくブレンドされているということでしょうか・・・?

マーケティング的に重要なキーワードは、

- 個人主義の国: プライバシー、自立、ユニークさ(独自性)、パーソナライズ

- 集団主義の国: コミュニティ、グループ、家族、シンボル、ロイヤルティ、帰属意識

となりそうです。

(2007.8調整分再掲)

言葉で表せない職業的智恵を持つプロフェッショナル

プロフェッショナル進化論 「個人シンクタンク」の時代が始まる (PHPビジネス新書)
プロフェッショナル進化論 「個人シンクタンク」の時代が始まる (PHPビジネス新書)

を読了。「求められる人材」と「活躍する人材」は違う。「求められる人材」とは、人材市場においてニーズがある人材。「活躍する人材」とは、職場や仕事においてリーダーシップを発揮する人材だ。

かつて工業社会では、工場労働者(ブルーカラー)が求められる人材だったが、活躍したのは事務労働者(ホワイトカラー)だった。

情報社会に移行すると、事務労働者が求められる人材になり、活躍する人材は高度な専門知識を持つ知識労働者に代わった。

知識社会に移行すると、知識労働者が求められる人材になり、専門知識を超えた、言葉で表現できない職業的智恵を持つ「プロフェッショナル」が活躍する時代になった。

自分は仕事をする上で何にこだわるのか・・・ 考えさせられる。

アフリカのWEB検索トレンド(ナイジェリア)

現在、人口約1億5,000万人を抱えるナイジェリア。同国のユーザーは、教育やオンライン・ツールから、国内外のミュージシャンまで幅広い関心を示しているようです。

「Yahoo」「facebook」「Nokia」「Google」「Badoo」が検索上位に名を連ねています。これは、オンライン情報の獲得やシェアリングの重要性を反映していると考えられます。

また「Zain」「Aero」のほか、ナイジェリアの人権活動家だった「ガニ・ファウェヒンミ」や「クワラ州立大学」といったナイジェリアに関連した検索が多くを占めています。

アフリカのWEB検索トレンド(ケニア)

現在、人口約4,000万人を抱えるケニヤ。同国では、動画シェアリングや教育・制度関連の地域情報に注目が集まっています。

検索ランクには「facebook」「YouTube」「Twitter」が上位に入る一方、「love」と「management」という言葉も上位を占めています。これはケニア人が、仕事と人生のバランスを重要視しているからでしょうか。

ケニヤのユーザーはローカルなコンテンツでは、雇用、バンキング、税、ニュースに関連した情報を望んでいます。

アフリカのWEB検索トレンド

Googleが発表した調査結果に、09年のアフリカの検索傾向に関したものがあります。

アフリカといっても、残念ながら南アフリカ、ケニヤ、ナイジェリアの3国についてだけですが、これによると南アフリカ人は、お気に入りのWEBサイトはもちろん、グーグルを使って興味深いニュースやトレンドもチェックしているそうです。

また、サッカーやクリケットなどのスポーツ・イベントのほか、TwitterやFacebookなどのソーシャル・ネットワーキングのサイトの人気も非常に高まっています。

http://afrinnovator.com/2010/01/06/searching-trends-in-africa/

中国で論語が人気に

中国で「国学」熱が高まっている。中国でいう「国学」とは、四書五経、儒教、道教などを研究する学問で、最近は「三国志」や「紅楼夢」、古詩など古典文学から書画などの芸術を含めた中国伝統文化学習全般のこと。

1960年代後半から1970年代前半まで続いた文化大革命の時代、伝統的なものは何から何まで「旧文化」とされ、纏足や女中といった旧い慣習は勿論のこと、陶磁器や金魚までも対象になり、儒教も全面否定、孔子廟も破壊された。

ところが、近年、「論語」入門書がよく売れ、四書五経を解説するTV番組も人気。北京師範大学教授の于丹さんは、中国中央テレビ(CCTV)の教養番組に登場、中国古典の意味を分かりやすく解説して一躍大人気を博し、「于丹『論語』心得」は1000万部以上の空前のベストセラーに。

「書院」という国学の授業がある私立学校に子女を通わせる親も急増していると聞く。

昔、中国人留学生と中国古典の話になった時、あまりピンと来ていない様子にがっかりしたこと幾度もあったが、今後、日本人と中国人の間に共通の話題ができることは好ましいトレンドだ。

論語力
論語力

高校生が感動した「論語」 (祥伝社新書)
高校生が感動した「論語」 (祥伝社新書) おススメ ★★★★☆

英ポンド、数週間内に暴落の可能性?

最近の英ポンド急落の中、冒険投資家、ジム・ロジャースさんが英ポンド暴落の可能性を示唆したらしい。http://media.einnews.com/article.php?pid=73800 (2月25日)

ロジャースさんはヘッジファンドで有名なジョージ・ソロスさんの元パートナー。英ポンドは崩壊の瀬戸際にあり、2010年内に、2008年9月の金融危機よりも世界経済に悪い影響を与えるのではないかと予想している。

1992年の英ポンド危機の時にもソロスさんは英ポンドを売り浴びせた。英ポンドは実力以上に評価されていると見込んでのことだった。

その後、英ポンドは凋落していく・・・。今、英ポンドは崩壊の瀬戸際にあり、もし崩壊すれば2008年9月リーマンショック時より世界経済は悪い状況になるかもしれない。それは数週間以内に起こるかもしれず、またイギリス政府にはそれを止める能力はないと。

どの国も赤字で苦しんでいる。米国も日本も同様。危機感を煽ると本当に現実化する。世界のどこかで起きた出来事に世界中が反応し狼狽するのはグローバリゼーションの負の側面だ。

2009年広告費は前年比▼11.5%、5兆9,222億円

会社の根本祥平君が教えてくれた2/22発表の電通ニュースリリース。http://www.dentsu.co.jp/news/release/2010/pdf/2010020-0222.pdf

2009年の広告費は前年比▼11.5%、5兆9,222億円とのこと。媒体別に下落率で大きい順に記すと、雑誌広告▼25.6%、新聞広告▼18.6%、ラジオ広告▼11.6%、テレビ広告▼10.2% となっている。

マス広告業界は暴風域だ。というか、今までが良すぎたのか・・。メモとして・・

マカオが全面禁煙?

マカオで喫煙制限法案が提出されたそうな。議会を通過すると公共の場所全てで禁煙になります。ただし、カジノは対象外。もちろん禁煙コーナー設置は必須となります。

なぜか?喫煙率(成人男性の57.4%)の高い中国本土から押し寄せる観光客がマカオ全体の観光客の半分以上を占める背景下、さすがにカジノを全面禁煙にすると売上げが大幅ダウンの見込みだからとのこと。健康より死活問題なんですね。

2009年中国のネットショッピング消費総額は約4兆円!

中国インターネット情報センター(CNNIC)、2009年12月3日発表の「2009年、中国のオンラインショッピング市場調査レポート」によると、

2009年6月時点での中国のインターネットショッピング人口は8,788万人(昨対比38.9%増)でドイツの総人口(8,200万人)を超え、

09年上半期のネットショッピング消費総額は1,195.2億元で通年で2,500億元(1元=16円換算で4兆円)前後になると予測している。

http://www.cnnic.net.cn/html/Dir/2009/12/03/5741.htm

世界の人口 上位20か国はどう変わるか?

総務省統計局によると、2008年時点での上位20か国は以下の通り。

 1. 中国 13億36百万人
 2. インド 11億86百万人
 3. アメリカ合衆国 3億9百万人
 4. インドネシア 2億34百万人
 5. ブラジル 1億94百万人
 6. パキスタン 1億67百万人
 7. バングラデシュ 1億61百万人
 8. ナイジェリア 1億51百万人
 9. ロシア 1億42百万人
10. 日本 1億28百万人
11. メキシコ 1億8百万人
12. フィリピン 90百万人
13. ベトナム 89百万人
14. エチオピア 85百万人
15. ドイツ 83百万人
16. エジプト 77百万人
17. トルコ 76百万人
18. イラン 72百万人
19. コンゴ 65百万人
20. タイ 64百万人

そして、2025年の人口上位20か国は以下の通り。 (順位上昇↑、下落↓)

 1. インド 14億47百万人 ↑
 2. 中国 14億46百万人 ↓
 3. アメリカ合衆国 3億55百万人
 4. インドネシア 2億71百万人
 5. ブラジル 2億29百万人
 6. パキスタン 2億25百万人
 7. ナイジェリア 2億10百万人 ↑
 8. バングラデシュ 2億6百万人 ↓
 9. ロシア 1億28百万人
10. エチオピア 1億25百万人 ↑
11. メキシコ 1億25百万人 
12. 日本 1億22百万人 ↓
13. フィリピン 1億16百万人 ↑
14. コンゴ 1億7百万人 ↑
15. ベトナム 1億6百万人 ↓
16. エジプト 99百万人 
17. トルコ 90百万人
18. イラン 88百万人 
19. ドイツ 80百万人 ↓
20. タイ 69百万人

2025年といえばあと15年後。おそらくあっという間だろう。

インド、中国、アメリカ、インドネシア、ブラジルなどの中間所得層に少しでも喜んでもらえるものをどれだけ提供できるか。今から将来のために準備できるか否かが15年後の企業の浮沈を決める。

どんな国の人でも、より美味しいものを食べたい、より良いものを手に入れたい、より便利で快適なサービスを受けたい。先進国の人々が享受している生活を必ず求めていく。それはあまりにも自明だ。

過去の先入観や偏見で心が曇っていないか。日本だけが市場ではない。世界は広く、市場は大きいのだ。

ロシアで炊飯器が人気

Courrier Japon 2009年5月号によると、ロシアで炊飯器が売れているらしい。その他、

・北野武監督が人気絶大
・モスクワ市内にすしバーが500~600軒
・日本のウイスキーが若い富裕層やクリエイターに人気(日本の3倍の値段)
・「銀座」はロシア人にとって憧れの街で最高のステイタスを意味する
・モスクワに拠点のある日本企業181社、サンクトペテルブルグに拠点のある日本企業52社(ちなみに、ドイツは4,000社、米国は1,200社)
・貯金するくらいなら買って買って買いまくるのがロシア人
・ロシア人の多くは日本が大好き
・ソ連時代のロシアにとって、日本は貿易相手国の第2位(1位はドイツ)。その後、エリツィン時代に18位まで落ち、2007年で8位。

メモとして・・