中国における大ヒーローといえば岳飛。一方、岳飛を謀殺した秦檜は売国奴として900年たった今も蔑まされている。
浙江省杭州にある岳飛廟内にある秦檜夫婦の像(写真)は、つい最近までずっと棒でこづかれたり唾を吐きかけられていたらしい。
日本ではここまで永く人を恨むことがない。亡くなった人は皆仏様になるからだ。
しかし、中国では「悪」と認定されると、相当永く、否、未来永劫「悪」になる。
中国政府は日本との国交回復時に「日本の人民も中国の人民と同じく被害者で、悪いのは戦犯になった奴らだ」ということで中国国民を説得した。中国国民からすると、なんだか完全には腹に落ちないが、軍国主義者たちが悪かったということなら・・・と納得した経緯がある。
そういう意味で、日本というより、日本の軍国主義と軍国主義者(特にA級戦犯者)は中国における「秦檜」になった。つまり未来永劫「悪」ということだ。
正しいか正しくないかの問題ではなく、中国人はそのように考えるということを日本人は理解する必要がある。逆も然り。日本人はこう考えるということを中国人は理解する必要がある。考え方が違うということをお互いが知ることが大切なのだ。
が、道のりは遠い・・・