知覧特攻平和館と大野岳

知覧特攻平和館の後には、ぜひ大野岳を勧めたい

標高466メートルの独立峰。車を使って山頂近くまで行けるが、意外と訪れる人は少ない。

山頂に到着すると、そこからの眺望に息を呑む。360度のパノラマビューが広がり、薩摩半島の自然美を一望できる。

開聞岳の雄大な姿、池田湖の美しい水面、東シナ海の広がる青、茶畑や芋畑が織りなす田園風景を見渡すことができる。天候にも恵まれれば、遥か彼方に硫黄島や屋久島も見えるだろう。

特攻機が飛ぶ高さもちょうどこのぐらいではないか・・・どのような想いで向かっていったのだろう。

若い特攻隊員たちが知覧飛行場を飛び立ち、彼らの眼下に同じ風景が広がっていたのだろうと考えると、胸に込み上げるものがあり、静かに手を合わせた。

面白くない仕事

仕事の中には面白くない仕事があるかもしれない。面白くない仕事を面白くする工夫は大切だが、面白くない仕事をいかに早く片付けるか、これに知恵を絞り努力することも大切である。

なぜなら、面白くない仕事をどれだけ早く捌けるかで、面白い仕事にどれだけ多く出会えるかが決まるからだ。作業のスピードをもっと上げ、もっとたくさんの面白い仕事に出会いたい。面白い仕事に頭脳と体力をぶつけたい。

高校時代の英語参考書

過日、実家の隅に眠る高校時代の英語参考書を見つけ、懐かしい思い出に心が震えた。 ”We had a lot of snow last year.”から始まる「英語の構文150」。そこには数え切れないほどのアンダーラインや書き込みが残されている。

そういえば、試験日の通学途上、田んぼ道を自転車で走りながら二宮金次郎ばりに読んでいた。今となっては無謀で危険だった(苦笑)

でもそんな時代があったからこそ、後日私は英国留学を果たすことができた。抱きしめて感謝だ。

ちなみに、Amazonでこの中古本が送料込み約4000円。でも、売らない(売れない(笑))し、他人の本には価値を感じない。私にとっては、自分の書き込みが詰まったこの本がかけがえのない宝物。皆さんにもそんな本があるはず。

人生、何が起きるかわからない

登別温泉・第一滝本館。知る人ぞ知る南外吉さんという波乱万丈の人生をくぐった人が中興の祖として同館の歴史に名を刻んでいる。

彼は最初水運会社で巨万の富を築いた。しかし洪水にあって倉庫も船も失って一文無しになってしまう。お金に困って、その後、札幌の風呂屋で釜焚きをするが、風呂屋が閉鎖して失職。

次に300坪の土地を借りて大豆を作ったら大成功。全財産をはたいて3000坪の土地を借りて大豆を作ったら大雨で大失敗、借金を抱えてしまう。

その後、旅館に養子にやっていた息子を頼って、その旅館の下男の仕事を始めた。苫小牧の駅前で旅館案内をするために吹雪の中で、毎日必ずずっと立って客待ちをしていたらしい。

その頃、滝本さんという老夫婦が登別で5部屋ほどの旅館を経営していたが、後継ぎがいないというので買い手を探しているとき、客待ちをしている南外吉の姿を見ていた登別森林鉄道の社長が、外吉さんに「滝本館」を買わないかと声がけした。しかし外吉さんにはお金がない。社長は「私が全部貸してあげるから、お金ができたら返してくれ」と言ってくれた。そのお金で滝本館を買い取った。63歳の時だった。

その後、外吉さんは75歳で亡くなるが、5室の滝本館がその後30年で400室の温泉旅館になった。

まさに塞翁が馬。人生、なにが起きるかわからない。

バーミンガム市の破産宣言

英国・バーミンガム市の破産宣言。ゴミ収集など肉体的重労働の多い男性職員にボーナスが払われ、オフィスワークや肉体的軽労働の女性職員にボーナスが払われていなかった件の訴訟で女性職員が勝訴。過去の未払賃金が莫大となり、破産宣言をする事態となっているらしい。

男女同一賃金の側面から、今後、英国の他の自治体や企業はもちろん、日本を含む世の中全体に影響しそうなニュースだ。

男女の差別なくあらゆる職種について均等に配属命令を出すとどうなるのか、男女の性差が仕事の効率性に影響を与える職種はどう考えるべきか、男女によって配属希望に違いが出ると思うがどう扱うべきか、など頭の中にたくさんの「?」が灯る。

いずれにせよ、人がやりたがらない職種(公共サービス)は高給であってよいと思うし、何となく最適値になってきた歴史のようにも思うが、今後どう賃金と適性を決めるのがフェアなのかよくわからない。

BBC https://www.bbc.com/news/uk-england-birmingham-66715441

日本産水産物輸入の全面停止

日本産水産物輸入の全面停止。「海洋が汚染される」というからには、今後、中国の人たちは海産物を食べなくなり、中国の漁船は日本近海はもちろん太平洋全体に行けなくなる。すると同国の漁業関係者や海産物を扱う業者や飲食関係者も大変困るだろうに・・・

売れなくて行き場のない日本の水産物は干物にしよう。今後、日本人がさらに魚を食べることで日本の漁業を応援できるし健康にも役立つはず w

八月のナガサキアゲハ尾行せよ

「八月の ナガサキアゲハ 尾行せよ」(坪内稔典)

子どもの頃、蝶をとろうとすると、親から「ご先祖さまかもしれないから」と言われ、蝶をとらなくなった(笑)

一方で、カブトムシやクワガタムシはご先祖らしくないため(笑)、近所の友人と秘密の場所に早朝から取りに出かけたもの。たまには汗だくになって蝶を追いかけ、日常から離れるのもいいのかもしれない。

残暑お見舞い申し上げます。

宇宙に広がる「たなばたさま」の歌詞

ささの葉さらさら
のきばにゆれる
お星さまきらきら
きんぎんすなご

ごしきのたんざく
わたしがかいた
お星さまきらきら
空からみてる

一言も七夕と言わず、「さらさら」「きらきら」「ゆれる」と視覚的に動きを作りながら、「きんぎん」「ごしき」と色の配色をつけ、一番と二番を「ご」でつないで、最後にドーンと「空からみてる」と締めている

お天道様(太陽)が出ていない時でも星が見てるよ、見守っているよ、と宇宙にイメージを広げる歌詞が本当にすばらしい

そんな「たなばたさま」の作詞は権藤はなよさん(1899~1961)
みなさんの願いが叶いますように・・・

プレスリーに謝罪したい

私が小学生だった頃か・・変なファッションの小太りのおじさん、というイメージだったが、彼に謝罪したい(謝)

米国南部・メンフィスの黒人街で育ち、トラック運転手だった彼は、踊りと歌唱の才能で一躍スターダムに上り詰めた。当時、黒人の真似をした歌い方をすると、人種隔離法によって逮捕されるという激しい人種差別の風潮の中、自分が求める音楽とビジネスの間の葛藤に悩まされる。

映画ではあまり登場しないが、彼はバラードがいいと思う。彼を全く知らない世代にも、大音量で鑑賞できる映画館でぜひ鑑賞してほしい。最高だった。
 

仕事を遊びのように

仕事を道楽にせよ 経営に従事する者は、社にいると、家にいると、車の上にあるとを論ぜず、四六時中、経営のために憂き身をやつして、しかも余裕綽々たるためには、仕事を道楽化することが必要である (鹿島守之助翁)

仕事は遊びとは違う、と思っていると、退屈で苦痛の仕事になってしまう。人が生まれてきたのは「遊ぶ」ため。そう考えると、仕事を遊びのようにできる境地に至りたいもの。

春過ぎて 夏来にけらし 白妙の

小学生の頃、かるた大会に備えて、意味もわからず、百人一首をいやいや覚えていた上田です。一気に初夏がやってくる、こんな季節には

春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山

という持統天皇の歌が最高です。女性である持統天皇が、最近まで冷たかった水が気持ちよくなって、晴れ上がった日の午前中、ご自身で洗濯をしつつ、若くして亡くなった夫の天武天皇を香具山に見立てて、「あなた、今日は天気がいいから、お洗濯日なのよ~」なんて、高らかに言いながら、真っ白な洗濯物を干している、そんな映像を思い浮かべてみてください。

日本が誇る世界最古レベルの女流歌人の一人・持統天皇の晴れ晴れとした爽やかな気持ちをきっと共有できるはずです(笑)

子どもはなぜサンタクロースを信じなくなるのか

「子どもはなぜサンタクロースを信じなくなるのか?」という論文が面白い。

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「幼児期の終わりから児童期中頃にかけて論理的思考力や懐疑主義を身に着けるようになると、子どもはこれまで棚上げにしていた数々のサンタクロース神話をめぐる矛盾点に改めて疑いの目を向け、それらを見破るようになる。

プレゼントの隠し場所や包み紙に関する見破り、プレゼントを置く瞬間の目撃、サンタクロースが受け取ったはずの手紙の発見、手紙やプレゼントの中身に対する疑惑などが引き金となり、子どもは次第にサンタクロースの存在を信じなくなる。

その一方で、サンタクロースを信じようとする心も併せ持っており、子どもの心は両者の間を揺れ動いている。」

結局、年長の兄弟姉妹か友達がばらすか、親自身がうっかり失言してしまうことで、サンタクロースへの不信に拍車がかかり、真実を知った子ども達は、まだ知らない他の子ども達へ打ち明けたくてたまらなくなり、真実を話す、というのがその理由だ(笑)

なぜサンタクロースを信じなくなったか、私自身は思い出せないが・・・確かに信じていた自分がいたのは確か。あの頃が懐かしい。

思い出せますか? メリークリスマス! (^O^)/

論文はこちら
https://mie-u.repo.nii.ac.jp/…

私が監修に関わった「クリスマスキャロル」はこちら
https://amzn.to/2seXE8F

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生まれる時と葬られる時の姿勢は同じ

WIPカレンダー(2019版)「絶滅しそうな言語、絶滅した言語」
11月:ドマー語 話者:340人(パキスタン最北部)
「シン」=手足を縮めて身を小さくすること(生まれる時と葬られる時)

話者数が340人ということは、言語としての絶滅は免れないだろう。

言語は違うが、日本語で「シン」は、身であり、深であり、慎であり、神であるので、実は深いところで言語がつながっているのかもしれない。「シーン」とした不思議な静寂がそこ(あの世とこの言葉)にあるような・・(笑)

あの世からこの世へ渡る時、この世からあの世へ渡る時、旅に不安があるせいか、怖いと思う時、身構える時と同じ姿勢になるのは不思議。

カレンダー_201911

秋の心と書いて「愁い」

「君看双眼色、不語似無愁」(きみみよ、そうがんのいろ、かたらざれば、うれいなきににたり)という良寛さんが愛した有名な言葉がある。

「さあ、私のこの二つの目を見てみなさい。何も語らないと何一つ愁いがないように見えるかもしれない。しかし本当はそうではないんだよ。本当に伝えたいものがある時、本当に深い思いがある時、最後は言葉では伝えられないんだよ。」という含意か。

小学生時代、良寛さまの演劇をしたことを思い出す。役回りは村の子どもだったような、裏方だったような(笑)

悟りは文字では伝えられないという禅の教えに通じる。どれだけ詳細なマニュアルを渡しても、自転車に乗れるかというとそうではないから。

言葉で伝えられることと伝えられないことがある、という当たり前のことを改めて思う。

Ryoukan&children
( 画像:良寛記念館より http://www.ryokan-kinenkan.jp/ )

今は昔 摩周湖に 老婆ありけり

今では世界2位の透明度となったが、1931年に透明度41.6mという未だ破られていない世界最高記録を誇る湖、摩周湖。

巨大噴火で生まれた窪地に水がたまったらしいが、7000年前というから比較的新しい「巨大水たまり」だ。

ここには物語がある。

昔昔あるところで、アイヌ人の村同士の争いがあり、ある老婆と孫が命からがら逃げる道中で互いにはぐれてしまった。老婆は孫を探しさまようが見つからず、摩周湖にたどり着いた。

しかし、疲労困憊の老婆はそこから動けず来る日も来る日もそこで孫を待ち続け、とうとう島になってしまった。

今でも、誰かが近付くと老婆は孫が現れたかと喜んで嬉し涙を流す。その涙が雨であり霧なのだ、という悲しくて切ない物語。

画像左奥の湖面に寂しそうに浮かんでいる小島にお気づきだろうか。あいにく私は嬉し涙に出会えなかった。

みなさんが行かれた時にどうなるか。この物語を思い出してみてください。

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やったるわい 言えば元気が 湧いてくる

「やったるわい!」とこぶしを上げて叫びたくなるドラマがある。昭和の関西テレビ『どてらい男(やつ)』だ。

私の名前は、父が好きだった西郷輝彦から採られた。福井出身の主人公が大阪に丁稚奉公に出るところも私の祖父と同じ。私自身も社会人のスタートは大阪だったので主人公と同じ。以前から観たかったドラマだった。

Amazon(京都ch)にあることが判明し、毎晩家内と少しずつ観ていたが、「本編~戦後編」で終了(涙)。「どてらい男ロス」になってしまった(笑)

因みに原作のモデルとなった山本猛夫氏とドラマのあらすじはこちら → https://www.yamazen.co.jp/museum/drama/story/

観れば「やったるわい!」と叫びたくなること請け合い。昔の大阪商人のバイタリティが理解できるだろう。

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