グローバリゼーションによる大変化 3

3: 「言語・文化・コミュニケーション」重視へ

インターネットユーザーが母国語でサイトを閲覧する場合、他言語でサイトを閲覧する場合に比べ、下記のような結果が出ています。

ナビゲート時間・・・約2倍
購入率・・・・・・・・4倍
(出所IDC&ForresterResearch社)

つまり、外国語のサイトに比べて現地語でサイトを作る方が、2倍見られて4倍売れるということです。

今までは、比較的ウェブサイトの技術面に目が向けられてきました。ウェブサイト構築もシステム会社が主に担ってきました。

しかし、「企業と企業」「企業と個人」「個人と個人」の関係をどう良好・円滑に構築するか、という観点から、ウェブサイトを捉え直すトレンドが世界的にも主流になってきました。

今後、世界のWEBは、確実に「言語・文化・コミュニケーション」重視の姿勢へと急速にシフトしていくことでしょう

グローバリゼーションによる大変化 2

2: 英語ユーザーの相対的減少

次に、ウェブにおける英語の重要性の高まりと同時に、英語の限界も注目され始めています。

確かに英語の普及はインターネットの普及と歩調を同じくしながら大幅に進んでいます。

現在、英語は世界で最もポピュラーな第一外国語になっており、今後も、共通言語としての英語の地位は揺るぎないものになっていくでしょう。

しかし、それと同時に、英語一元化に対する反発、母国語に対するアイデンティティ強化をめざす動きも活発になっています。

感情やニュアンスを大切にするコミュニケーションでは、ますます母国語を選び、自分の住む地域やコミュニティの方言を好む流れは着実に進むものと思われます。

それは、教会の共通言語がラテン語のみであった時代から、印刷機の発明を境に、世界各地で現地語や方言による出版が進むことで、世界中で眠っていた言語が生き返った状況と似ています。

実際、英語以外のインターネットアクセス人口は急激に増えています。

2006年3月時点
英語  3億1276万人 (30.6%)
英語以外  7億1010万人 (69.4%)
世界合計  10億2286万人

2007年3月時点
英語  3億2678万人 (28.6%)
英語以外  8億 215万人 (71.4%)
世界合計  11億2893万人

2008年6月時点
英語  4億3080万人 (29.4%)
英語以外  10億3283万人 (70.6%)
世界合計  14億6363万人

2009年3月現在
英語  4億6379万人 (29.1%)
英語以外  11億3248万人 (70.9%) (うち日本語 約9400万人)
世界合計  15億9627万人

2010年6月現在
英語  5億3656万人 (27.3%)
英語以外  14億2995万人 (72.7%) (うち日本語 約9914万人)
世界合計  19億6651万人

出典: http://www.internetworldstats.com/stats7.htm

現在、英語以外のインターネット人口は、英語の約2.7倍。この1年間で英語以外のインターネット人口は約3億人増え、さらに増える勢いを見せています。

実際、ウェブに関心の高い先進的米国企業は、米国以外の市場の90%が非英語であることを認識して、ウェブ戦略を立てています。

つまり、すでに英語で何でも済ませる時代は終了しているのです。

グローバリゼーションによる大変化 1

押さえるべき大きな変化として、三つ挙げておきます。

1: インターネット上の競争激化

まず一つ目は、想像以上のスピードでウェブ上の競争が激化していることでしょう。

ビジネスのグローバル化は誰にも止められない大きな潮流です。

今までは、国内のライバル企業と戦えばよかったのですが、これからは海外のライバル企業と戦わなければなりません。

なぜでしょう?

それは、今まで名前すら聞いたことのない海外企業があっという間に日本市場に参入してきたり、販売やマーケティングに優れた海外企業が、日本語のウェブサイトをフル活用して日本の消費者やクライアントを奪い始めたりしているからです。

今後は、国内マーケット、さらには地域マーケットのみをターゲットにする日本企業でさえ、海外企業の参入をウォッチしていないと生き残りが難しくなってくるでしょう。

グローバリゼーションは、いよいよ他人事ではない時代に突入し始めたのです。

特にインターネットの世界では、すでに世界中の企業が熾烈な競争を始めています。

なぜなら、手軽に世界中から集客が行えるウェブサイトは、世界に販路を広げたい企業にとっては、最も重要な営業チャネルだからです。

世界の一般消費者が、英語はもちろん、素早くスムーズな現地語による情報発信が求めるようになってきたため、フォーチュン誌500に連なる企業はこぞって多言語ウェブサイトに注力するようになってきました。

つまり、すでに国内で競争する時代は終了しています。日本国内のライバルと横並びしている時代も終了しているのです。

WWW(ワールドワイドウェブ)の原点とは?

WWWの原点とは何だったでしょうか? 思い出してください…

それは…

誰もが世界に発信できる!」という驚きでした。

企業、個人を問わず、誰もがコンピュータさえあれば、世界に対して発信できる、という画期的な革命でした。

小が大に勝てる、個人でも企業に勝てる、零細企業でも大企業に伍していける、地方企業でも世界に発信していける…これほどパワフルなツールは世界史上存在しませんでした。

そして、我先にと、個人も企業もこのパワフルなツール、ウェブサイトを作り、発信し始めました。まずは、日本語で…。

しかし…

今日、日本語圏以外の世界に対して徹底的に「情報発信」している日本企業はどれだけあるでしょうか?

商品販売」している日本企業はどれだけあるでしょうか?

残念ながら、ごく一部の企業を除いて、日本語以外のウェブサイトの多くは放置状態となっています。

確かに、大企業を中心に、英語のウェブサイトは増えました。

が、あくまで英語サイトは日本語サイトの翻訳版としての位置づけ。日本人向けに作られたウェブサイトデザイン上に、英語テキストを掲載しているという状態です。

それも、何年か前に翻訳した英語テキストがそのまま更新されずに残っているという状態です。

つまり、英語サイトは世間体上「ないとみっともない」というレベルがほとんどで、数多くの企業の関心外に置かれています。

「ひょっとしたら海外の人が見るかもしれないから…」という理由で、会社概要のみ英語にしている企業も多いのではないでしょうか?

本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み

本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み
本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み

会社の根本祥平君に勧められて読了。少しだけ情報が古いが、使わないともったいないという触れ込みWEBサイト群。これからはマス向けでなく、ニッチ向けソーシャル化。

紹介されているサイトURLを個人用メモとして記しておく。以下、知らないモノがあったら一度クリックしておくことを薦める。

プーペガール
http://pupe.ameba.jp/

アトリエ
http://atelier.woman.excite.co.jp/

アットコスメ
http://www.cosme.net/

食べログ
http://tabelog.com/

サンプル百貨店
http://www.3ple.jp/

Alike (グルメ推薦系)
http://alike.jp/

おとりよせネット
http://www.otoriyose.net/

Shufoo! (住所地域以外のチラシ入手)
http://www.shufoo.net/

クックパッド (レシピ)
http://cookpad.com/

スマイティ (賃貸物件)
http://sumaity.com/

リビングスタイル (バーチャル家具設置)
http://www.livingstyle.jp/

filmo (素人CM)
http://filmo.tv/

本が好き (書評ブログ)
http://www.honzuki.jp/

ニコニコ動画 (ツッコミ動画)
http://www.nicovideo.jp/

まぐまぐマーケット (電子書籍販売)
http://www.mag2market.com/

Spider (全番組録画)
http://www.ptp.co.jp/spiderpro/

ポイ探 (ポイント交換)
http://www.poitan.net/

フォートラベル (旅行クチコミ)
http://4travel.jp/

QLife (病院クチコミ)
http://www.qlife.jp/

OKWave (悩み相談)
http://okwave.jp/

All About プロファイル (その道のプロ)
http://profile.allabout.co.jp/

マニュアルネット (説明書探し)
http://www.manualnet.jp/

発言小町 (主婦の井戸端会議)
http://komachi.yomiuri.co.jp/

ウェブポ (住所知らず年賀状送付)
https://webpo.jp/

エキサイト恋愛結婚
http://wedding.excite.co.jp/

その他、Tsutaya Discas、一休.com は省略。

日経MJに掲載されました!

日経MJ (2010.9.3)に「Yokoso-Pad」が掲載されました!

「Yokoso-Pad」とは、iPadを使って中国人観光客への販売を支援するサービスです。

株式会社環と提携し、米アップル社の高機能携帯端末iPad(アイパッド)を使って日本語と中国語で併記された商品カタログを見せて案内できるものです。

中国語での商品カタログ表示のほか、接客情報の分析機能も持たせてマーケティング関連情報の収集や分析もできるようにしています。

価格は初期費用100万円に加えて、掲載商品数や問答数、分析項目に応じて月額料金が加算される仕組みになっています。

販売員はiPadで、日本語と中国語で併記されたカタログをみせながら商品を説明します。画面上で価格・機能ごとに商品を検索できるようにしたほか、「電池は交換できるか」「関税はあるか」「違う色はあるか」など、問い合わせが多いと予想される質問と回答例も商品ごとに搭載し、顧客への接客が丁寧にできるように工夫しています。

販売員が接客後に性別や年齢を登録すると、興味を持った商品や説明経路、購入商品の履歴などが自動で記録されます。

提携先の環はこれを使って購入傾向などを割り出して最適な接客パターンを分析し、3か月ごとにレポートを作成して小売店側に提供します。

メーカーや家電量販店などの利用を見込み、1年間で50社、売上高1億円を目指します。

国内初、iPadを活用した訪日中国人向け接客ソリューション「Yokoso-Pad」を提供開始しました

首題の件、本日リリースしました! 反応、結構来ています 嬉 \(^O^)/

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WIPジャパン、環と提携し訪日中国人観光客向けサービス市場に参入
国内初、iPadを活用した接客ソリューションを提供開始

グローバルビジネス支援サービス*を提供しているWIPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:上田輝彦、以下WIP)は、訪日中国人観光客向けサービスに対するソリューション提供を開始します。

第一弾として、株式会社環(本社:東京都新宿区、代表取締役:江尻俊章、以下環)と提携し、国内初のiPadを活用した接客サービスができるソリューションを提供開始します。

【訪日中国人向けiPad活用接客ソリューションについて】

■ サービス名称:
- 訪日中国人向けiPad活用接客ソリューション「Yokoso-Pad

■ 概要:
- 「中国語の商品カタログ」+「顧客接客情報分析」を備えた接客最適化プログラム

■ 特徴:
- 顧客がiPadの画面上で商品情報(製品一覧、価格・機能情報、人気商品情報など)を確認。
- 店舗が、中国人観光客から予想される質問と回答を記録しておくことで迅速な接客対応を実現。
- 店員・顧客が画面を操作しながら説明。
- 顧客情報(性別・年齢・興味をもった商品等)、購入商品、説明経路を記録。最適接客パターンを検証。

■ 価格:
- 初期費用(100万円~)+月額使用料(要見積)。掲載商品数・問答数・分析項目によって変動

■ イメージ画面:

Yokoso-Padの導入については現在、数社が年内開始を予定しています。初年度は導入社数50社を目標としています。

*グローバルビジネス支援とは…海外取引を行う国内企業を対象に、言語(翻訳・通訳)と情報(調査・マーケティング)に関わるサービスを意味しています。

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■ WIPジャパン株式会社について
2000年に設立されたWIPジャパン株式会社は、海外調査・マーケティング・多言語翻訳などのグローバルビジネス支援(Global Business Service・GBS)サービスを提供しています。顧客には、多言語で情報を伝達・入手する必要のある企業、政府組織、研究機関が含まれます。また、同社は、日本で唯一自社ドメインショップ型の多言語多通貨対応ショッピングカート「マルチリンガルカート」をASPで提供しています。
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■ 株式会社環について
2000年に設立した株式会社環は、業界で最も古くからWeb解析に基づくウェブマーケティングの改善ソリューションとウェブマイニングに基づいたマーケティングコンサルティングを提供しています。アクセスログを軸に、購買履歴、ソーシャルメディア分析、顧客分析などの複数のデータに基づいたマーケティング改善を得意としています。ソリューションとして自動アドバイス機能付きアクセス解析ツール「シビラ」やGoogle Analyticsデータから自動でアドバイスを無料で提供する「アクセス刑事Advice」を提供しています。
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<参考資料>

■ サービス開始の背景

独立行政法人国際観光振興機構(Japan National Tourism Organization、以下JNTO)の発表によると2008年、2009年と連続して訪日中国人観光客は100万人を越えました。特に2009年の訪日観光客数では、新型インフルエンザや世界不況により韓国や台湾などのアジア諸国が大きく観光客数を落とした一方で、中国人観光客数だけは唯一増加しました。

2010年7月には、ビザ発給条件緩和を受け、同月の個人観光ビザの発給件数は前年同期比5.6倍の6,000件近くとなっています。今後も中国人観光客増加の傾向は更に強まると予測されています。

日本を訪れる観光客の多くは中国人と韓国人ですが、JNTOの「訪日外客実態調査」によると中国人観光客には「ショッピング」を最大の動機としたものが多いところに特徴があります。

また旅行時の一人当たりの消費額では中国は韓国の4倍とも言われます。一過性の接客対応の必要だけでなく、中国人観光客へのマーケティングとデータ把握・活用は小売店にとって不可欠な要素となっています。

関連資料:

JNTO訪日外客数
http://www.jnto.go.jp/jpn/downloads/2009_total.pdf
JNTO訪日外客実態調査 2006-2007
http://www.jnto.go.jp/jpn/downloads/070928houmonchi.pdf

■ iPadの活用状況

iPadを活用したサービスは、飲食・アパレル業界などで一部運用されているものの、日本語による説明補完的な活用に留まっています。

今回のサービスでは、訪日観光客(主に中国人)を想定、中国語が話せない店員でもiPadの直感的操作性により商品に関する細かな説明を可能にします。

さらに顧客情報と接客担当の説明履歴を分析、中国人の購買傾向や接客の成功事例を明らかにするという包括的なソリューションとして、日本で初めての試みとなります。

■ 本件についてのお問合せ先
WIPジャパン株式会社 担当:第2情報事業部 片平敏誌(かたひらさとし)
〒102-0093 東京都千代田区平河町1-6-8 平河町貝坂ビル
東京本社 Tel:03-3230-8000 Fax:03-3230-8050

上海のZendai Hotelsのデザインや良し


http://www.zendaihotels.com/

中国のWEBデザインにも美しいものが登場してきました。

上海のZendai HotelsのWEBデザインは、水墨画調でホテルのサイトらしく落ち着いたイメージを醸し出しています。

非常に中国らしいWEBデザインの一つですね。良かったら観てみてください。

ちなみに、ホテルのインテリアデザインもすばらしいです。一度行ってみよう。

ベトナム: 驚異のインターネット成長率

ベトナムのインターネット成長率(ネット利用・速度の成長度合)は、2000~2009年で10,882%と驚異的な数字を記録しています。

ベトナム・インターネットセンターによると、2009年末のインターネット利用者は2550万人で、人口の26%を占め、都市部では人口の半分程度がネット利用者。

この2年間で、オンラインショッピングとオンラインバンクの利用者も急増しています。

アフリカのWEB検索トレンド(ナイジェリア)

現在、人口約1億5,000万人を抱えるナイジェリア。同国のユーザーは、教育やオンライン・ツールから、国内外のミュージシャンまで幅広い関心を示しているようです。

「Yahoo」「facebook」「Nokia」「Google」「Badoo」が検索上位に名を連ねています。これは、オンライン情報の獲得やシェアリングの重要性を反映していると考えられます。

また「Zain」「Aero」のほか、ナイジェリアの人権活動家だった「ガニ・ファウェヒンミ」や「クワラ州立大学」といったナイジェリアに関連した検索が多くを占めています。