会計の世界標準「IFRS」とは?日本式はどうなる?

IFRSアドプションのしくみ―国際会計がやって来る!
IFRSアドプションのしくみ―国際会計がやって来る!

福島良雄君から薦められて読了。IFRS(イファース)とは「International Financial Reporting Standard」(国際財務報告基準)の略で、EUが中心になって世界標準化を進めてきた会計基準で、すでにEU域内の上場企業に強制適用(2005年)となっている。

IRFSが登場する前は米国式が世界標準であったが、エンロン事件をきっかけに米国もIFRSに歩み寄りを始め、数年内に世界の証券市場でIFRSsが基準でない市場が日本だけになる可能性が高くなっている。

日本は、IFRSの強制適用を進めるか否かを2012年を目途に判断し、もし強制適用となった場合は2015~2016年に開始。可能性としては、

1. 上記時期に全ての上場会社へのIFRSs強制適用 
2. 企業規模に応じて段階的なIFRSsの強制適用
3. IFRSsはあくまで任意適用、従来通り日本式がベース

のいずれか。伝統的な日本式会計基準を「グローバルスタンダード」なるものに合わせるのは釈然としないが、日本だけ頑固に自国式を通すと不利になるのは明白。

会計事務所は大変だが、ビジネスチャンス。海外の株式上場を目指す立場としては注目していきたい。

参考:

国際財務報告基準(IFRS)〈2009〉
国際財務報告基準(IFRS)〈2009〉