20年前、さびれて何とか農業で食いつないでいるような温泉街だったのが、今や全国トップクラスの人気を誇り、2009年版ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで、温泉地として異例の二つ星を獲得した黒川温泉(熊本)。★★
同温泉にある新明館の三代目だった黒川哲也さんが、人気のきっかけになった洞窟風呂を思いつくのは、盗み聞きするマーケティングリサーチがヒントでした。
黒川さんは京都などの観光地に出かけ、若い観光客の後をつけて、何を話しているのかを盗み聞きして一生懸命メモしたそうです。
そして、今の若い人たちが求めているのは心からの癒しと自然のくつろぎだと知って、黒川温泉の辺鄙な立地を活かし、「日本人の心のふるさと」を作ろうと決心。手作りで雑木林の中の露天洞窟温泉を作ったところ、たちまち評判となります。
すると、同じ温泉街の他の旅館も自然を活かした露天風呂を次々と作り、温泉街全体も鄙びた感じに整備することで今日の人気になりました。
市場の本音を必死に聞き出すマーケティングリサーチ。メモとして・・
