アメリカの小売業界では、「マルチカルチャー(多文化)マーケティング」導入の傾向が強くなってきています。たとえばショッピングモールでは、ヒスパニック系、アフリカ系、アジア系に加え、CEEA(中央・東ヨーロッパ)系アメリカ人に対応した顧客サービスを取り入れています。
バイリンガル(2か国語)サービスはもとより、従来のアメリカ人向けとは全く異なる品揃えを行っています。さらに広告などを含めたマーケティングにも変化が表れています。
マーケティングについては、エスニック(少数民族)別に言語やメッセージ、さらにはメディアを変えるなど、工夫を施しています。
また、エスニック文化を積極的に取り入れる傾向も顕著になっています。たとえば、メキシコなどでは、女性が15歳になると「キンセアニェラ」と呼ばれるお祝いをする習慣がありますので、米国大手のストアではこうした民族習慣や祝日、宗教儀礼などに着目し、エスニック特有のニーズに合わせた商品の販売も行っています。
今後、外国人居住者が増えている日本(特に大都市圏)でも取り入れる必要が出てきそうですね。訪日観光客対策にも応用が利きそうな感じがします。
