ぐるりつと 家をとりまく 貧乏神

ある人が家を新築した。落成式のお祝いの席に仙涯和尚さんを呼んでご馳走した。そして、和尚に何かおめでたい言葉でも書いてもらえないかと頼んだところ、一杯飲んで良い気分になった和尚、筆をとって書き始めた。

「ぐるりつと 家をとりまく 貧乏神」

それを見ていた列席の人たちの顔色が変わった。それもそのはず。新築のお祝いにこんなこと書かれたら誰でも怒るに違いない。ぶつぶつとざわめき始めた。

和尚は「まだまだこれでは半分じゃ。どれや下の句をつけようか・・。」と落ち着きはらって再度筆をとって書き足した。すると、列席の人たちの顔がえびす顔になった。

「七福神は そとへ出られず」

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仙涯和尚さんの大好きなエピソードだ。そして、大好きな絵は子供と遊ぶ和尚さん。


「を月さま幾つ、十三七つ」

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