スズキが海外で学んだこと 2

スズキが海外事業で最も手痛い目にあったのが、サンタナ・モーターというスペインの会社に資本参加し子会社化した時のこと。

当時のスペインはまるで社会主義国家で、労働者はのんびりし、法律で保護された彼らを簡単に解雇できなかった。労働組合も非協力的で、数十億円の赤字が出ているのに、合理化提案をしても振り向きもしてくれない。

結局、サンタナ向けの売掛債権等を償却し、100億円近い損金処理をして撤退したという。高すぎる授業料だ。鈴木社長がスペイン撤退から学んだことは二つ。

まず、会社は一から自分で作り上げた方が良い結果が出るという教訓。企業には独自の文化があり、経営主体が変わったからといって体質は簡単には変わらない。それが外国企業ならなおさら。だからスズキは金輪際、外国企業を買収しないらしい。

もう一つは、手離れの悪さが事態を悪化させるということ。サンタナは資本参加した当初から経営状態は良好とは言えず、利益はあまり出なかった。かといって、徹底する踏ん切りもつかず、少しでも取り戻そうと色々と手を打った。早めに見切りをつけた方がよかったと。

「できることをしてそれでもだめなら撤退」という割り切った心構えが経営者には不可欠である、と述べている。メモとして・・・

俺は、中小企業のおやじ
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