「NO」と言えないインド人と真逆のインド人

インドでビジネスを行う際に注意すべきことがあります。

たとえば、自分にはできそうもないのに「NO」と言い出せないインド人は実は少なくありません。そのためにも、安心して「NO」と言える状況を作ってあげることが重要です。

また話し合いの席では、年長者に遠慮して意見を控える風潮がありますが、何も反論しないからといって、その発言に同意しているわけではありません。

一方、欧米化されているインド人は意見もはっきり言うので、彼らに合わせた対応の仕方が望まれます。国際会議でインド人を沈黙させるのは至難の業だという声も聞かれます。

さすがインド、多様です。

参考: http://www.davinciinstitute.com/events/442/startup-junkie-underground–monday-may-17-2010

インドの結婚式と不易流行

モンスーン・ウェディング [DVD]
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を観了。「結婚」という儀式にはその土地の文化が色濃く表現されるが、この映画には現代インドのカオス的縮図が巧みに表現されているように感じられる。

「グローバル化の影響」「西洋文化とインド伝統文化」「世代間ギャップ」「階層」がキーワード。

婚礼の4~5日前に親戚一同が集まり、新郎と新婦は婚約指輪を交わす。それから全員で婚礼準備を行っていく。インド(パンジャブ地方)の活気溢れる結婚式はこのように行われるのか、という勉強と共に現代インドの急速な変化もよくわかる。

不易流行。どの国・地方にも変えるものと変えないものがある。何を残し何を捨てるのか、何を守り何を変化させるのか。そのバランスの大切さは全ての人間の営みに通じる真理だろう。

個人的には、花嫁の父親の心情に共感して何度か落涙した。国は違えど根底は同じ。
★★★★☆

世界各国の主要課題

日本を含む世界主要国がそれぞれ解決すべき問題は以下の通り。

日本:
  「どうやって高齢化社会に対応するか?」
  「どうやって財政を立て直すか?」
   → どう収入を増やし支出を減らすか?

米国:
  「どうやって安全を確保するか?(対テロなど)」

中国: 
  「どうやってエネルギーを確保するか?」
  「どうやって地域格差をなくすか?」

インド:
  「どうやってインフラを整備していくか?」

ブラジル:
  「どうやって地域格差をなくすか?」

中東・アフリカ:
  「どうやって紛争をなくすか?」

インドでどんな家電が売れるか?

インドの中流家庭では、家電製品はほとんど揃っていても、日本製品は少ない。日本製品は、価格が高かったり、機能が複雑すぎることから敬遠されてしまうそうです。

たとえば、液晶テレビがどんなに微妙な色彩を表現できると宣伝しても、関心は示されません。多言語国家のインドでは、画面の美しさよりもバイリンガル機能に注目が集まります。

また、大家族でベジタリアンが多いインドでは、洗濯機はいかに大量に洗えるか、冷蔵庫はいかにたくさんの野菜が入るか、がポイントなんですね。

ヤクルトレディ、海外新興国で大活躍

ヤクルトが海外で受けている。宝島2010.4号(p.56)によると、2009年の売上は対前年比で

・インド: 236%
・ベトナム: 179%
・中国: 136%
・インドネシア: 127%

となっている。因みに、ヤクルトレディの数トップ3は、

・韓国: 12,935人
・メキシコ: 7,362人
・ブラジル: 6,014人

1962年台湾からスタート。1本約30円のヤクルトをヤクルトレディによって販売するモデルは、Bottom of Pyramid(貧困層マーケット)ビジネスの良き参考例になる。

三蔵法師の翻訳チームはどのようなものだったか?

「三蔵法師」として有名な玄奘(602~664)は、唐の時代、16年かけてシルクロードを往復、天竺(現在のインド)から経典を持ち帰って、膨大な翻訳を行いました。

『大唐大慈恩寺三蔵法師伝』によれば、帰国から19年間、寝る間を惜しんで、持ち帰った経典657部中、74部1,338巻の翻訳をしたと言われています。

では、それだけの翻訳量を玄奘一人で行ったのでしょうか?いえ、玄奘を中心とした大勢の翻訳スタッフがいたのです。その時の翻訳チームは以下のようなものでした。

全国から集めた人材を5班に分け、

1: 筆受(ひつじゅ) 約20~40名(推定)
  漢語の意味を確認しながら下訳していく役

2: 証義(しょうぎ) 12名
  筆受の翻訳に誤訳がないかを確認する役

3: 字学(じがく) 1名
  固有名詞などの原語に適当な漢字を当てて音写文字を決める役

4: 証梵語梵文(しょうぼんごぼんぶん) 1名
  翻訳された文章が原文と一致しているかをチェックする役

5: 綴文(ていぶん) 9名
  語句や文章を格調高く仕上げる役

の順で翻訳を進めました。現代の翻訳チームにも応用ができそうです。

因みに、『般若心経』も玄奘が翻訳したと言われており、彼の霊骨は現さいたま市(旧岩槻市)の慈恩寺、奈良市の薬師寺「玄奘三蔵院」に一部分骨されている。一度訪れてみたい!

 玄奘

コラ語とボー語(ボ語)が地球上から消滅

ベンガル湾(インドの東側)に浮かぶ群島、インド領アンダマン諸島で先住民が話していた2つの言語、コラ語(Kora)とボ語(Bo)の最後の話者が相次いで亡くなった。

ニュースによると、亡くなったのはボロさん(79歳)とボアさん(85歳)で、両人とも「大アンダマン島人」と呼ばれるネグリート系先住民族の末裔。約65,000年前にアフリカから渡ってきたとの説もあり、人類最古の文化を伝える言語のうち2つが絶滅するというのはあまりに悲しい・・・

言語は民族文化を伝えるDNA。今世紀中に世界の90%の言語が絶滅すると言われているが、百花繚乱の世界文化が一つずつ消滅していく流れは止められないものか。少数言語を保護・記録する運動を少しでも応援したいと改めて思う。


http://en.wikipedia.org/wiki/Andamanese_languages

世界の人口 上位20か国はどう変わるか?

総務省統計局によると、2008年時点での上位20か国は以下の通り。

 1. 中国 13億36百万人
 2. インド 11億86百万人
 3. アメリカ合衆国 3億9百万人
 4. インドネシア 2億34百万人
 5. ブラジル 1億94百万人
 6. パキスタン 1億67百万人
 7. バングラデシュ 1億61百万人
 8. ナイジェリア 1億51百万人
 9. ロシア 1億42百万人
10. 日本 1億28百万人
11. メキシコ 1億8百万人
12. フィリピン 90百万人
13. ベトナム 89百万人
14. エチオピア 85百万人
15. ドイツ 83百万人
16. エジプト 77百万人
17. トルコ 76百万人
18. イラン 72百万人
19. コンゴ 65百万人
20. タイ 64百万人

そして、2025年の人口上位20か国は以下の通り。 (順位上昇↑、下落↓)

 1. インド 14億47百万人 ↑
 2. 中国 14億46百万人 ↓
 3. アメリカ合衆国 3億55百万人
 4. インドネシア 2億71百万人
 5. ブラジル 2億29百万人
 6. パキスタン 2億25百万人
 7. ナイジェリア 2億10百万人 ↑
 8. バングラデシュ 2億6百万人 ↓
 9. ロシア 1億28百万人
10. エチオピア 1億25百万人 ↑
11. メキシコ 1億25百万人 
12. 日本 1億22百万人 ↓
13. フィリピン 1億16百万人 ↑
14. コンゴ 1億7百万人 ↑
15. ベトナム 1億6百万人 ↓
16. エジプト 99百万人 
17. トルコ 90百万人
18. イラン 88百万人 
19. ドイツ 80百万人 ↓
20. タイ 69百万人

2025年といえばあと15年後。おそらくあっという間だろう。

インド、中国、アメリカ、インドネシア、ブラジルなどの中間所得層に少しでも喜んでもらえるものをどれだけ提供できるか。今から将来のために準備できるか否かが15年後の企業の浮沈を決める。

どんな国の人でも、より美味しいものを食べたい、より良いものを手に入れたい、より便利で快適なサービスを受けたい。先進国の人々が享受している生活を必ず求めていく。それはあまりにも自明だ。

過去の先入観や偏見で心が曇っていないか。日本だけが市場ではない。世界は広く、市場は大きいのだ。

インドで人気のギャング映画を観了

ボリウッドで人気の元ミスワールド女優Priyanka Chopraさん、この映画で一躍スターになったAbhishek Bachchanさんが共演する「Bluffmaster!」(英語字幕)を観了。高瀬富康君より拝借。

  
Priyanka Chopra   Abhishek Bachchan

インドではギャング映画として非常に人気のある作品だそうですが、最後のどんでん返しはあまりに返しすぎだろう(笑) でもかなりスタイリッシュな映画でした。製作本数、観客動員数世界一のボリウッド映画、恐るべし。