いくら名刺を集めても意味がない

本当に必要な人を引き寄せる 頭のいい人脈の作り方
本当に必要な人を引き寄せる 頭のいい人脈の作り方

個人的には刺さらなかったが、基本的なことが述べられている。

確かに、いくら名刺を集めても意味がない。同じ価値観を共有でき、お互いが持っている強みを活かせる人脈のみに絞るべきでしょう。

ただ、自分が持つ価値観とあまりに違う人からも学べることがあるのは当然。大量の人に会うことも、一度は通ってみていい道かと思います。

つまり、つきあいを広げ、その後つきあいを絞る。そしてまたつきあいを広げ、その後つきあいを絞る。

国も人も開国と鎖国を繰り返すのが実は一番熟成すると思っています。

大きなことは面白い。面白いことは自分と周りを巻き込む力になります。

一度上場会社を創った人が再度ゼロからスタートするとどうなるか? 丹下大さんに勧められて読了。

ブシロードというカードゲーム専門会社の木谷社長曰く、「私は大きなことを言います。大きなことは面白い。面白いことは自分と周りを巻き込む力になります。」

新日本プロレスリングの代表も務める著者自身のこれまでの人生が詳しく述べられ、今、業界で世界No.1の会社を目指している。

若い人、特にオタク系の人、大成功できます。こだわりがあるから。

同じ北陸出身。大きな刺激をいただきました!

煽動者 徹底プロモーション 仕掛人の哲学 通常版
煽動者 徹底プロモーション 仕掛人の哲学 通常版

東郷平八郎に学ぶチームワークの大切さ

佐藤誠さんに勧められて読了。故人亡き後、太平洋戦争で大敗した山本五十六が悲劇のヒーロー、日本海海戦で大勝した東郷平八郎が悪役、そんな聯合艦隊司令長官2名に対する世間の評価に真っ向から反論している。

どの分野でも、現役が長かったり、長生きしたりすると評価が下るのは世の常。史実と推測が交差しているが、東郷さん率いる司令部のチームワークを改めて再評価させられる本。戦前の日本海軍に興味のある方に。

勝つ司令部 負ける司令部
勝つ司令部 負ける司令部

あらゆる食物は土壌のミネラルと養分を人間の体内に運ぶ媒介

1912年ノーベル生理学医学賞受賞者・アレクシス・カレル(Alexis Carrel)博士曰く、

土壌こそ人間生活全般の基礎であり、あらゆる農産物は、土壌中のミネラルを人間の体内に運ぶ偉大な仲介者である。したがって、人間の健康は肥沃で生産力のある土壌からしか生まれない。病気のほとんどは、空気や水や食物の中に存在しているミネラル類の不足によって生じる。

化学肥料は土壌に働きかけるのではなく、植物に無理やり吸収されるように造られており、植物と土壌の両方を毒してしまう。化学肥料では土壌の肥沃度を回復させることができない。

化学肥料を施された植物は見た目には青々としているかもしれないが、青々とした生長は水っぽい組織を生み出す。今日の食品は、自然性を奪われ、着色、加熱、漂白、保存加工によって、ビタミンや酵素などのもっとも貴重な要素が取り除かれる。

牛乳の低温殺菌は栄養摂取に不可欠な酵素を殺し、バクテリアの腐敗した死骸だけを残し、白いパンは人工的にミネラルやビタミンを強化されているが、生命の維持に必要な栄養素を含んでいる胚芽は取り除かれている。

年配の人なら誰でも、最近のパン、果物、野菜、食肉は昔のものとは全く似ても似つかないほど変わってしまったことを知っている。作物収穫高は数倍になったが、栄養面ではどんどん低下し、まるで蝋人形館の人形のような生命のないものばかりになっていると。

カリフォルニア大医学部准教授・ジョセフ・D・ワイスマン博士曰く、

たいていの医者は食物のことはあまり勉強しない。医学校において食物関係の授業が極めて少ないからだ。昨今の死に至る病気の多くはここ100年以内に出現したものであり、明らかに有毒な化学製品、つまり塩素とその化合物、コールタール派生物、調合された薬品、石油化学製品等によって発現してきたのである。

100年前には、心筋梗塞や心不全といった冠動脈系の心臓病は事実上知られていなかった。癌の死亡率は100年前はわずか1%だった。糖尿病はかつて米国で0.002%だったが、今は5%となっていると。

福井の林さんに勧められて読了。上記は序論で述べられている一節に過ぎない。土壌というものをほとんど深く考えてこなかった自分に気づかされる。

土壌こそ根本中の根本。あらゆる食物は土壌のミネラルと養分を人間の体内に運ぶ媒介だ。土壌と人間の本質的な関係を再評価する極めて良いきっかけとなった。前半がおすすめ。

土壌の神秘
土壌の神秘

グローバルに活躍するために必要な能力は何か?

ビジネスマンがグローバルに活躍するために必要な能力には、英語とロジカルシンキングともう一つある。

それは、スライド作成術だ! という著者の主張には説得力がある。

海外の交渉相手に意図を伝えたり説得したりするのに、テキスト中心ではなく、簡潔なメッセージを図とグラフに語らせる、というのは確かにユニバーサルに通用するスキルだ。

・1スライド1メッセージ
・明快な主張(言い切る力)
・メッセージは30文字程度(長くても60字以内)の簡潔さ
・情報ソースは必ず記述
・MECEやピラミッドプリンシプルより大事なのは「本当に伝えたいことは何か」
 (あくまで図やグラフはそのサポート)

驚くような内容というより堅実でわかりやすく1~2時間で読める。大手コンサルティングファームの研修資料と酷似しているそうですが、それを考えると大変安価な買物かと。おススメ。

外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック
外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック

中国は決して一様ではない

先日、「中国全省を読む事典」「新華僑」「蛇頭」など多数の著作を持つ莫邦富さんにお話を伺いました。

現在59歳。思春期の頃に文革時代を過ごし、黒竜江省に下放され、その後上海外大で日本語を学んだとのこと。

その頃、日本語文献は政府が認可するものしか読めないので、日本人の先生から借りた松本清張の小説などを教科書の中に隠し挟み込んで、見つからないかドキドキしながら、暗いトイレに机を持ち込みさらにその上に椅子を乗せて裸電球の下で読んでいたそうで・・苦労が偲ばれます。

最近の中国情勢については、街に出て意思表示をする「上街派」とネットで意見を述べる「上網派」という2種類の人たちがいること。比較的「上網派」には理性的な人が沢山いること。

反日デモの最中に「破壊行為をしないで」と主張する勇敢な中国人女性がいたり、北京の劇団で主演の日本人女性が外されたことに抗議する「上網派」が多数いたり、JAL機内食のパンダのデザートの写真に感激するすごい数の中国の人がいたり・・など、リベラルな中国人も多いことも教えてもらいました。

当たり前ですが、日本にもいろんな人がいるように、中国にもいろんな人がいます。この当たり前のことを時々忘れてしまう思考に注意したいと思います。

「中国全省を読む」事典
「中国全省を読む」事典

これからは本当の「魅力」勝負になってくる

斎藤一人の道は開ける
斎藤一人の道は開ける

これからは家柄でも学歴でなく、本当の「魅力」勝負になってくる。対顧客はもちろん、オフィス内、そして家庭内でさえも、人間としての魅力がないとダメだと。

厳しい~ (財津一郎風でお願いします・笑)

大手広告代理店のコンペへの情熱

大手広告代理店のすごい舞台裏 電通と博報堂が圧倒的に強い理由
大手広告代理店のすごい舞台裏 電通と博報堂が圧倒的に強い理由

ある程度垣間見て知っていたつもりでしたが、予想以上の部分もありました。周りの方や協力先は大変ですし、もう少し段取り良くやる方法もあるかと思いますが、コンペに向けた最後ギリギリまでの粘りは鬼気迫るものがあります。

★★★☆☆

自立的な組織を作るには?

最高のクラスのつくり方
最高のクラスのつくり方

会社とは大人が通う学校だと思う。お金を稼ぎながら、一生涯ずっと学び続ける場所だと思う。

そうすると課長・部長・社長は担任の先生か・・・

そんなことを考えていた矢先、なんと、生徒自身が目標を作り、孤立した生徒を出さない、仲良しグループだけでいつも固まらない、お互いに率先して教え合う、そんな小学校のクラスが実在すると知り、参考になるかもしれないと思い読んでみた。

すると、その小学生たちが協同して作った本だった。実に愉快な成功事例だ。

学校も会社も同じ。子どもも大人も同じ。自立的な組織を作る基本、ここにあり! 感謝。

「光り輝くアイデア」をいかに生み出すか?

ブレーンステアリング 10億ドルのアイデアを生み出す新発想法
ブレーンステアリング 10億ドルのアイデアを生み出す新発想法

マッキンゼーの国際戦略実践部門を主導した著者が、「Z-1-4企業」(ゼロから年商10億ドルを4年以内に達成した企業)の分析から導き出した「光り輝くアイデア」の体系的創出法。あなたもすでに実感されているように、ブレーンストーミングはアイデア発想の手段としては、効果的でも能率的でもありません。

本書では、人間が問題解決にのぞむときの心理をより重視して開発された新しいアプローチ、「ブレーンステアリング法」の全体系を、130以上の事例を紹介しながら解説します。

ブレーンステアリングとは―――(1)「正しい質問」を導き出し、(2)「正しいプロセス」を踏むことで、思考をより生産的な方向に誘導(ステアリング)する手法です。

という素晴らしい触れ込みなのだが、その素晴らしさがあまり良くわからなかった。

しかし、素晴らしいものを生み出すには、素晴らしい問いが必要だというコンセプトには心底同感。

さらに、巻末296~308ページに掲載されている質問は価値がある。

あのバカにやらせてみよう

ネット起業!あのバカにやらせてみよう
ネット起業!あのバカにやらせてみよう

福ちゃんから借りて読んでみたら面白い。というか、時代的に懐かしい。

というか、懐かしがっていてはいけない。これからこそ、ベンチャー魂を発揮しないと。

一般にはお勧めしません。1990年代に起業した人、ベンチャー業界にいた人だけにお勧めする、イノベーターとマネジャーの違いがよくわかる本。

世界を獲るための7つの条件とは?

ニッポンの「世界No.1」企業
ニッポンの「世界No.1」企業

世界を獲るための条件とは何だろう?日経産業新聞は7つを挙げています。

1 「技」を極める(オンリーワン)
2 「最」にこだわる(最高、最小、最軽量、最強)
3 先手必勝!(開発先行、特許戦略)
4 顧客志向に徹する(改善はもちろん世界にサービス拠点を置く)
5 世界を見据える
6 +αで差をつける
7 M&A・提携で飛躍する

同著には世界No.1シェアを獲っている企業がずらり。確かに、日本の技術にはすばらしいものが多い。

しかし、すごい技術にすごい値段をつけている企業が多いのも確か。売れればいいが、多くの企業はそう簡単には売れなくて嘆いている。

日本企業が苦戦している理由は、かなり単純化すると、日本企業は高い品質の製品を高く売り、中韓企業はそこそこの製品を安く売り、世界の消費者やバイヤーの多くは後者を選んでいるだけのこと。

同著に掲載されている企業の製品は、その点、価格と品質のバランスが結果的にとれているということだ。

日本の「技術崇拝」もそろそろ注意が必要ではないか。あらゆるモノには値段がある。

ビジネスモデルを考える上で有用なフレーム

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

以前、青ちゃんに薦められた。最近、丹ちゃんに薦められた。読了。

ビジネスモデルを考える上で有用なフレームだと思う。こういうものは、フレームがなくても自然と考えられる人とそうでない人がいるので、私のような「そうでない人」にとって大変便利。

ミャンマー、バングラデシュも登場

日本人だからできるアジアビジネス成功術
日本人だからできるアジアビジネス成功術

先日紹介した「日本人が成功すんなら、アジアなんじゃねぇの?」の第2弾。

私が今一番興味のあるミャンマー、バングラデシュ、そしてマレーシア、カンボジアも登場し、最近海外への興味を失いつつある日本の若い人をアジテートする良い作り。

改めて、体系的な現地事情を期待してはいけない。感性とエンターテイメント性のある面白い本だ。おススメ。

アジアでゼロから始めて成功するには?

日本人が成功すんなら、アジアなんじゃねぇの? 起業に役立つ現地情報&稼げるノウハウ!
日本人が成功すんなら、アジアなんじゃねぇの? 起業に役立つ現地情報&稼げるノウハウ!

同書に体系的な現地情報やノウハウを期待してはいけない。が、本の作り方が面白い。アジア各国で成功している日本人の考え方に触れられる、軽い読み物として実に良く出来ている。

対象先は、タイ、ベトナム、シンガポール、カンボジア、香港、インドネシアなど、現地のインタビュー対象者も愉快な人を選んでいる。

思い切りぶっちゃけた感じで、海外に行く心理的ハードルを下げることに成功していると思う。

いかに外国の法令を調べるか? 

アクセスガイド外国法
アクセスガイド外国法

最近、外国法関連のレファレンス系書籍の紹介を続けていますが、これが一番。各国の基本的な情報源と基礎的な法体系が紹介されています。

日本人はもっと多様な生き方をしていいんじゃないか

旅に出よう―世界にはいろんな生き方があふれてる
旅に出よう―世界にはいろんな生き方があふれてる

若い夫婦が自由に5年間海外で旅をしながら暮らしてみました!というジュニア向けのユニークな本。旅に出たくなること請け合いだ。

西豪州、インドネシア・レンバタ島、ミャンマー・タイ国境地帯、中国・昆明、上海、イラン、スイスで出会った人々を通じて、都度感じたこと考えたことをわかりやすく書いている。

改めて、世界の人々の暮らしは思った以上に多様だ。日本でいう「普通の生き方」は、そんな色んな生き方に比べて、全然「普通」ではないということ、さらに何より、お金がなくても5年間世界を旅することができると実証してみせているところがこの本の一番の魅力だと思う。

日本人はもっと自由に多様な生き方をしていいんじゃないか。そう背中を押してくれる。

博士号に負けない知的生産方法を

社会科学系のための「優秀論文」作成術―プロの学術論文から卒論まで
社会科学系のための「優秀論文」作成術―プロの学術論文から卒論まで

学問の世界はテキストだけで読者を説得する。その「型」というものを身につけておけば、ビジネスの世界でもきっと役に立つのではないか。

これから博士号を狙うわけではない。ただ、博士課程に相当するぐらいの知的生産・表現方法を身につけておかないと、国内であれ海外であれ、どんなプロジェクトに関わるにせよ、今後社会に付加価値を産み出せないかもしれないと急に思い立った。

学問の世界は不思議な世界で、特に文系の世界では、これだけ沢山の先生がいるのに、議論の組み立て方を鳥瞰図的に丁寧に教えてくれる書籍は非常に少ない。考えられる理由は4つ。

・良くわかっているが、教える(書く)時間がない
・良くわかっているが、教える技術がない
・良くわかっているが、教えたくない
・そもそもあまり良くわかっていない、自分の中で体系化されていない

自分の研究で忙しいのもあると思うが、意外に大学の先生方もここまで議論の組み立て方を体系化(抽象化)できないのが実情でないかと思う。その意味で、同書は非常にユニークな貢献をしている。第1~4章がいい。

世界にはあなたを待っている場所が沢山ある

いつかは行きたい 一生に一度だけの旅 BEST500 [コンパクト版]
いつかは行きたい 一生に一度だけの旅 BEST500 [コンパクト版]

この連休、一服の清涼剤として読んでいます。世界にはこんなに美しい場所がこれほど沢山あるのか・・・と見ているだけで幸せな気分に浸れます。自信を持っておススメします。

強欲かもしれないが、一度きりの人生、ここに紹介されている場所全部、回りたいもの。まずは、いくらカネと時間が必要なのか、見積もる必要アリ w