10%でいい、返謝・還元する商売は繁栄する

繁栄の法則―戸が笑う
繁栄の法則―戸が笑う

を読了。拡大だけを目指してると拡大できない。順調なときほど、社会や顧客に「返謝」還元し、質を高めようという主張だ。耳が痛い・・・

熊本で陶芸を営む北川さんの造語・『返謝」とは感謝を実際に返すこと。感謝に満ちて和気藹々としている会社の入口=「戸」は「笑っている」。だから人が集まり、客が集まるんだと。

10%でいい、世のため、人のため、客のため、協力先のため、社員のために還元し続けようという著者の主張は、永続的な繁栄には必要なのだと改めて思う。キーワードは「10%」。

うちの「戸」は笑っているだろうか・・・

会計の世界標準「IFRS」とは?日本式はどうなる?

IFRSアドプションのしくみ―国際会計がやって来る!
IFRSアドプションのしくみ―国際会計がやって来る!

福島良雄君から薦められて読了。IFRS(イファース)とは「International Financial Reporting Standard」(国際財務報告基準)の略で、EUが中心になって世界標準化を進めてきた会計基準で、すでにEU域内の上場企業に強制適用(2005年)となっている。

IRFSが登場する前は米国式が世界標準であったが、エンロン事件をきっかけに米国もIFRSに歩み寄りを始め、数年内に世界の証券市場でIFRSsが基準でない市場が日本だけになる可能性が高くなっている。

日本は、IFRSの強制適用を進めるか否かを2012年を目途に判断し、もし強制適用となった場合は2015~2016年に開始。可能性としては、

1. 上記時期に全ての上場会社へのIFRSs強制適用 
2. 企業規模に応じて段階的なIFRSsの強制適用
3. IFRSsはあくまで任意適用、従来通り日本式がベース

のいずれか。伝統的な日本式会計基準を「グローバルスタンダード」なるものに合わせるのは釈然としないが、日本だけ頑固に自国式を通すと不利になるのは明白。

会計事務所は大変だが、ビジネスチャンス。海外の株式上場を目指す立場としては注目していきたい。

参考:

国際財務報告基準(IFRS)〈2009〉
国際財務報告基準(IFRS)〈2009〉

「あの国で何がどれだけ売れているか」を調べる

「あの国で何がどれだけ売れているか」を調べるとき、Euromonitor社 “Consumer” シリーズ(書籍)が役に立つときがあります。

この書籍には、生鮮食品、飲料、アルコール類、医薬品、衣類、靴、トイレタリー、家電、通信機器、自動車製品、ガソリン、ぜいたく品、タバコ、ペット用品など、主要な品目の売上、価格などの地域別データが掲載されています。

“Consumer International”の他に、西ヨーロッパ版、東ヨーロッパ版、アジア版、中東版、南米版、米国版、中国版があり、それぞれに人口や消費者支出などの基礎的な指標も掲載されています。参考までにメモ。


http://www.euromonitor.com/Consumer_International

ワクワクする仕事に特化して取り組め

会社でお手伝いをしてくださっている濱野大道さんが翻訳に携わった『「興味」と「成功」の法則』を読了。

著者マーカス・バッキンガムさんの主張はシンプル。自分の真の「強み」を明確に知ること。そしてそれに特化して仕事をせよ。それだけだ。

もっと大胆に言うと、自分が本当にワクワクする仕事に特化して取り組め、そのほうが成果が出る、ということ。

「強み」というより「ワクワク」というほうがピンとくる。「ワクワク」には真の「強み」が宿っている。しかし、意外に自分の「ワクワク」を自分が明確にわかっているとは限らない。なんとなくわかっていても、多くの人が「私は~すべき」と考えて仕事をしている。

「私は~すべき」と考えている仕事はあなたの「強み」を発揮できる仕事ではない。本能的に楽しくできるか、本当に没頭できるか、終わった時充実感に溢れるか、を自問したほうがいい。

彼の5つのアドバイスを私流に書き換えると・・・

1 あなたの「ワクワク」「強み」を会社や他人に完全に理解してもらうことなど無理。

2 あなたの「強み」はあなたの得意なこととは限らないし、あなたの「弱み」はあなたの苦手なこととも限らない。

3 仕事で重要なのは、具体的な仕事内容があなたの「ワクワク」を刺激するか否か。

4 自分に完璧にフィットしている仕事を与えられると思うな。自分の強みを活かせるように自分自身で工夫を加え、その仕事を書き換えていけ。

5 自分が弱い仕事は何なのかを知れ。そして、その弱い仕事にはなるべく携わらないようにするか、そこに強みを発揮する人と組むか、徹底的に強みを磨くことに集中するか、弱い仕事に対し自分の「強み」を発揮する方法で取り組むか、やはり立ち向かうか、で対処せよ。

以前、ラスベガスに行った時、著者・バッキンガムさんの講演を直接聞くチャンスがあったのに、時差ぼけで寝過ごしてしまったのが今になって悔やまれます・・・(笑)

「興味」と「成功」の法則 “ほんとうのあなた”を仕事に活かそう! (DVD付)
「興味」と「成功」の法則 “ほんとうのあなた”を仕事に活かそう! (DVD付)

追伸 付属のDVD、見る価値大。元気が出ること、間違いなし。

どうすれば人が幸せになる会社を創れるのだろう?

あきゅらいず美養品社長・南沢典子さんから激しく薦められた『ザッポスの奇跡』を読了。こんな会社があるんだ・・・とアンダーラインを引きまくりながら一気読み。さらに、彼女が米国の同社を訪問した際に撮った映像も観了。

ザッポス(Zappos)とは、米国で大人気のインターネット通販会社。靴から始まって、最近は衣料、時計、化粧品、家庭用品、ジュエリーなどを販売している「サービス・カンパニー」だ。

「どうすれば人が幸せになる会社を創れるのだろう?」に対する一つの解がこの会社にある。

「大学のキャンパス」のような、自由で開放的な職場。結束力が漲って、笑いが溢れる、楽しい職場。社員も、顧客も幸せになれる会社をつくりたい。社員の「個」が発揮され、活かされる会社にしたい。

そんな思いを一生懸命叶えようと努力している、実に面白い会社だと思う。

顧客に対するサービス、社員に対するサービスをコストと捉えず、徹底的に顧客と社員と企業文化創出に投資することで、熱狂的な顧客と社員が次々に生まれる。

・24時間年中無休の電話対応
・送料無料、翌日配達
・返品は何回でもOK
・ コンタクトセンターの社員には一切スクリプトなし
・社員は顧客に驚きと感動を与えるために何をしてもいい(時間もお金も制限なし)
・顧客が求める商品がない場合、必ず他社サイトを最低3個調べて紹介する
・社員の医療保険、全額会社負担(米国ではすごいこと)
・食堂は利用無料
・昼寝室あり
・新人研修途中で脱落した人に約20万円支給

など数え上げても切りがない。考えさせられてます・・・

ザッポスの奇跡 The Zappos Miracles
ザッポスの奇跡 The Zappos Miracles

脳ほどありがたいものはない

理化学研究所脳科学総合研究センターの松本元さんが「愛は脳を活性化する」という著作の中で述べている。

脳は「できる」と確信する(仮説を立てる)と、その「確信」の論理的な後ろ盾を与えるべく認知情報処理系がフル活動をする。そのため「できる」と確信したことは必ずできるようになる。逆に「できない」と確信してしまうと、脳は「できない」ことの論理的理由を明らかにするように働き、できる可能性をどんどん縮小する方向に働く。また、確信するものが何もない場合には、脳は情報処理の向かうべき方向が与えられず混乱してしまう。確信とは、脳の向かうべき方向の強固さの尺度であり、これなくしては脳は十分に働くことができないのである。

全く同感。人の脳は世界にあるどのスーパーコンピュータより優秀だ。

「できる」と思えば、「なぜできるのか」を脳は必死になって考えてくれる。そして、「どうすればできるか」について、時間がかかるかもしれないが、ポロっと最適な回答を小出しに必ず出してくれる。

さらに、どんな環境にあっても「ありがたいなぁ」とつぶやくと、「なぜありがたいのか」について脳は理由を探してくれる。

「僕は幸せだなぁ」(加山雄三さん風にお願いします)とつぶやいても、「なぜ幸せなのか」を脳は納得する答えを出してくれる!(笑)

こんなありがたいものはない。

愛は脳を活性化する (岩波科学ライブラリー)
愛は脳を活性化する (岩波科学ライブラリー)

脳に悪い7つの習慣とは?

会社の平本いずみさんに教えてもらった「脳に悪い7つの習慣」。具体的には、

1. 「興味がない」と物事を避けることが多い
2. 「嫌だ」「疲れた」とグチを言う
3. 言われたことをコツコツやる
4. 常に効率(ばかり)を考えている
5. やりたくないのに、我慢して勉強する
6. スポーツや絵などの趣味がない
7. めったに人をほめない

とのこと。つい「疲れたー!」と言ってしまう私は2に注意。他は大丈夫かな・・(笑)

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書)
脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書)

「グローバリゼーション3.0」という時代

Thomas Friedman氏は「フラット化する世界」でグローバリゼーションを大きく3つに時代区分している。

グローバリゼーション1.0: 1492年~1800年頃
コロンブスのアメリカ大陸「発見」に始まり、スペイン、ポルトガル、オランダ、イギリスなど欧州の国々が主要プレイヤーとなってグローバルなチャンスを求めて大航海する時代

グローバリゼーション2.0: 1800年~2000年
世界経済が生まれ、企業が経済の主要プレイヤーとなって、グローバルに展開する時代

グローバリゼーション3.0: 2000年~
欧米諸国以外、特に新興国の企業、そして多種多様な個人までもが主要プレイヤーとなって、グローバルに協力し合い、競争する時代

「国→企業→個人」、「欧米→新興国」という大きな流れになっているという捉え方だ。なるほど上手い。「世界は、『一つの市場』、『一つのエコシステム』、『一つのコミュニティ』」とする見方が世界中に急速に拡がっている。

フラット化する世界(上)
フラット化する世界(上)

どこまで登るつもりか、その目標がその日その日を支配する

十里の旅の第一歩
百里の旅の第一歩
同じ一歩でも覚悟が違う

三笠山に登る第一歩
富士山に登る第一歩
同じ一歩でも覚悟が違う

どこまで行くつもりか
どこまで登るつもりか
目標が
その日その日を支配する

(後藤静香著『権威』より)

権威―珠玉の言葉があなたを変える
権威―珠玉の言葉があなたを変える

寒波のニュースで「地球温暖化」は影を潜める

寒波のニュースが続いている。暖冬の時の「やはり地球温暖化は進んでいます」というお決まりのコメントは当然ながらすっかり影を潜めている。

寒い冬になると思い出すのが、私が中学生の時に読書感想文用に購入した『地球はふるえる』という本だ。1979年頃だったか・・・

もう手元にはないが、確か、1960年代から1970年代にかけて異常気象が頻繁に起きているという現象を背景に、公害・チリによる太陽光の遮断も手伝って、地球が寒冷期(小氷期)に入る(入っている)と主張していたと記憶している。その後「地球温暖化」が定説となって同書はお蔵入りとなってしまった。

「地球温暖化=CO2 増加」は原発推進派のキャンペーンだとか、「地球温暖化はCO2ではなく太陽の黒点活動に影響を受けている」という学者の説だとか、「地球温暖化」を巡って色んな議論があるが、このあたりで「地球寒冷化」を主張する勇気ある人が出てくると面白い。 が・・・それはさすがに難しいか(笑)

天才になるためには最低1万時間そのことに従事していなければならない

迷ったときこそ、続けなさい!
迷ったときこそ、続けなさい!

を読了。後輩の根本真吾君とグラブ作りの名人坪田信義さんの新刊共著だ。

マルコム・グラッドウェル氏(後述著作)によると、「天才になるためには、最低1万時間そのことに従事していなければならない」と。

坪田さんは15歳から75歳までの60年間をひたすらグラブ作りに費やした。時間にすると、のべ7万時間。天才になるための7倍の時間を一つのことに打ち込んだことになる。

普通に会社勤めをして年間約2000時間働いたとすると、5年間、一つのことに打ち込まないとモノにならないということだ。

「石の上にも3年」というが、これは長時間労働をしていた頃の話し。今は「石の上にも5年」なのかもしれない。そこに到達したとき、初めて見える境涯がある。

★★★★★ 

参考:マルコム・グラッドウェル著

天才! 成功する人々の法則
天才! 成功する人々の法則

『新成長戦略 ~輝きのある日本へ~』は読んでおいたほうがいい

民主党政権が少なくとも3~4年は続くと思われる中、今後の国の方針を見定める上で、下記レポートは読んでおいた方がいい。

「新成長戦略 ~輝きのある日本へ~」
http://www.meti.go.jp/topic/data/growth_strategy/pdf/091230_1.pdf

「アジア」という言葉が繰り返し登場するが、中国・東南アジアはもちろん、インド・西アジアも含めた概念で間違いない。

日本経済の浮沈は国際競争力如何にかかっている。


(ちなみに、もう少し表紙デザインは考えたほうがいいのではないでしょうか・・・(笑))

富士山頂で脚立を立てれば日本史上最高の位置に立てる

「微差力」を読了。斎藤一人さん久しぶりの書き下ろし。微差が大差を生む!

富士山の山頂に行って脚立を立てて乗れば、日本史上最高の位置に立てる。自分で富士山をゼロからこしらえる必要はない。すばらしいものを真似たり、参考にしたりして、そこに自分の工夫をほんの少し加えるだけでいい。

しかし、これを実行する人は本当に少ない。この微差を付け加えるかどうか、がとてつもない差を生み出す、ということを懇々と語ってくれる。

★★★★★ おススメ。

ロシアで炊飯器が人気

Courrier Japon 2009年5月号によると、ロシアで炊飯器が売れているらしい。その他、

・北野武監督が人気絶大
・モスクワ市内にすしバーが500~600軒
・日本のウイスキーが若い富裕層やクリエイターに人気(日本の3倍の値段)
・「銀座」はロシア人にとって憧れの街で最高のステイタスを意味する
・モスクワに拠点のある日本企業181社、サンクトペテルブルグに拠点のある日本企業52社(ちなみに、ドイツは4,000社、米国は1,200社)
・貯金するくらいなら買って買って買いまくるのがロシア人
・ロシア人の多くは日本が大好き
・ソ連時代のロシアにとって、日本は貿易相手国の第2位(1位はドイツ)。その後、エリツィン時代に18位まで落ち、2007年で8位。

メモとして・・