満足している顧客でも15~40%は毎年離反する

・離反顧客をわずか5%減らすことによって、30~85%の利益増がもたらされる
・既存顧客を維持するコストに比べ、新規顧客開拓は5~7倍のコストがかかる

顧客維持のための7つのステップ

1 経営トップが顧客維持へのコミットメントを深めよ
2 社内でベンチマーキングせよ
3 顧客の要求条件を特定せよ
4 競合他社を評価せよ
5 顧客満足と顧客ロイヤルティを測定せよ
6 現在の顧客、以前の顧客、非顧客からフィードバックを得よ
7 不断の改善を図れ

要は、「欠陥ゼロより、顧客離反ゼロを目指せ!」とKeki Bhote氏は主張する。新規獲得も大事だが、顧客維持にもっとエネルギーを注がなければならない。

顧客の満足度とロイヤルティは別だということも改めて自分の腹に落とさないと・・・。自分へのメモとして再掲。

ちなみに、自動車会社にとって、1名の生涯顧客は約2億円、航空会社にとっては約1.5億円の価値ありとある。今はもっと数値が低いかと思うが、参考まで。

実践 顧客ロイヤルティ戦略―獲得・維持を実現する7ステップ
実践 顧客ロイヤルティ戦略―獲得・維持を実現する7ステップ

PRはまず内から始めよ

・企業内では、社長も新入社員も同じ情報を持つことが大事

・従業員は自分たちの住んでいる地域のオピニオンリーダーになりうる、という考えのもと、社内PRに力を入れよ

自分用のメモとして・・

参考:
IABC:International Association of Business Communicators(国際ビジネスコミュニケーター協会)
http://www.iabc.com/

日本は長寿企業数世界ナンバー1

少し古いが、韓国銀行が2008年に出したレポート「日本企業の長寿要因と示唆点」によると、

世界で創業200年以上の企業は5,586社(計41か国)で、このうち半分以上の3,146社が日本に集中。ドイツ837社、オランダ222社、フランス196社。

日本は創業1,000年以上の企業は7社、500年以上が32社、100年以上では5万社余り

とのこと。実際、毎年800社近い企業が100年続く「老舗」の仲間入りをしている。

今後、国際間で企業提携が激増する

日本企業が海外市場に活路を見いだすのに、必ずしもM&A(買収)=親子関係でなくていい。ドンドンと親友関係(=提携)を作って進出すればいい。

この分野の書籍は意外に少ない、というか実務的に耐えるものは皆無。その点、下記は国際間の提携を採り上げたものではないがユニークで結構面白い。

成功する企業提携
成功する企業提携

理想的な顧客に会うための4つのステップとは

不特定多数の見えない客を追っかけてはいけない。価値観がピッタリ合う顧客とだけ取引せよ、という主張。わかっちゃいるが、時々忘れてしまう(笑)

顧客は追いかけるな!―48時間で顧客が集まるシンクロニシティの法則
顧客は追いかけるな!―48時間で顧客が集まるシンクロニシティの法則

理想的な顧客に会うための4つのステップとは・・・

1 完璧な顧客の特徴を明らかにする
 -今まで一番良かった顧客を頭の中でイメージして、特徴をリスト化しよう

2 完璧な顧客を動機付けるものを知る
 -頭の中でその人に質問しよう
 -人生で一番好きなことは? 世界で一番大切な人/ことは?
 -生きているうちに成し遂げたいことは? 

3 自分が期待されたいこと(何をどう提供したいか?)を明確にする

4 さらなる改善点を明らかにする
 -3のリストで100%でないことは何か?
 -いつまでにそれを改善するか?

ビジネスに同じものは何一つない。世の中に誰一人として同じ人間がいないのと同様、あなたしか提供できないサービスや商品がある。そして、それを求めている顧客が必ずいるということを信じることだ。

理想的な(=完璧な)顧客とは会った瞬間にわかる。

経営者と社員とお客様、3者間の「絆」こそ大事

小手先の集客テクニックより「絆」こそビジネスの基本か・・・耳が痛い。

客は集めるな!~お客様とのきずなを作る3つの関係~
客は集めるな!~お客様とのきずなを作る3つの関係~

「お客様と社員」「社員と経営者」「お客様と経営者」の3つの関係に「絆」を作る方法が紹介されている。メモとして・・

■ 経営者とお客様間のきずなを深めるには・・

・会員システムを作る
・手紙を送る
 (メルマガは読まれない、お客の立場で役に立つ情報を送る できれば手紙で)
・細部にこだわる
・環境に変化を与える
・プレゼントを贈る
 (バレンタインデーやホワイトデーに小さなチョコを)
・気持ちを掴むツール  
 (母の日にはお母さんに感謝しよう!とメッセージカードを。
 四葉のクローバーを。オリジナルビールを)
・新しいコミュニティ
 (お茶会、キャンプ、忘年会)
・ボランティア
 (地域活動に社員がボランティア参加、募金活動など)

■ 経営者と社員間のきずなを深めるには・・

・目的をしっかりと与える
・人生の目標に気付いてもらう
・人生の目標を語る
・社員の悩みを解決する
・社員に感謝する
・社員をねぎらう

■ お客さまと社員間のきずなを深めるには・・

・目的を差し上げる
・成長を確認してもらう
・お客様を守る
・お客様を叱る
・ねぎらいのことば
・離れてしまうお客様を分析する
・社員の力を高める

あと、外部の協力先も加えないといけない。

チームビルディング 6つのステップ

本当のチームビルディングには6つのステップがある、とCCIの平尾貴治さん(組織開発コンサルティング)に教えていただいた。

1. 我々は何でここにいるのか?という問い
2. 権威への反応 (反発 または 順応)
3. 派閥に分かれる (反発組 と 順応組)
4. マグマが噴き出すように 感情表出 (させる)
5.  相互にやりあう (相互フィードバック)
(結局は、ここにいたいのか、いたくないのか、やりたいか、やりたくないのか)
6.  課題達成力が出現する

普通は3で終わる。終わらせてしまう。まあまあでなあなあになる。

3→4へブリッジすると、一気に衝突するが、最後には課題が達成される。

つまり、解決・課題達成の前には、衝突のプロセスが必ず現れることを知ること。

そういえば確かに、WBCで日本が優勝したとき、イチローさんは一生懸命3→4をブリッジしていた。

企業はこの2つだけやっていればいい

企業の機能は2つ、顧客創造イノベーションだけ。

これをやっていない部門はコストセンター。極小化するか、アウトソーシングすべし。

逆に、この2つをやっていれば、全てベネフィットセンター。

これこそ、ドラッカーさんの主張の肝。

 

なぜフェラーリは高くても売れる?

フェラーリと鉄瓶 (PHP文庫)
フェラーリと鉄瓶 (PHP文庫)

フェラーリの売り方は面白い。確実に売れそうな需要予測をした後、それよりも1台少なく作るらしい。

新しいモデル発表から発売まで2~3年かかるが、需要よりも少ない生産だと発表する。お客さんは浮気をしない。実際に、予定台数の10倍の人が、販売価格の半分の申込金を持って世界中の販売店に殺到する。

その後、フェラーリ側は、そうしたお客さんが過去にフェラーリを持っていたか否か、地元の名士か否かといった観点から、お客さんとしてふさわしい人か否かを判断し、順番をつける。

そして予定台数分の人だけに「おめでとうございます。2年後に車ができますから取りに来てください」という手紙を出す。

あぶれた人にはお詫びの手紙を出すが、その補欠リストの上位の人には追加生産という形で車を提供するらしい。

買えたお客さんは大満足。フェラーリに選ばれた満足感だ。なんともいやはや・・・(笑)

「自然治癒力」はもっと着目されるべきキーワード

ファミリーセラピー(家族療法)の大家、サルバドール・ミニューチン(Salvador Minuchin・アルゼンチン出身)さんのアプローチを簡単に言うと・・・

状況が変われば人もまた変わる。
変えるためにはまず相手の懐に飛び込め。
相手の価値観、相手の土俵に乗れ。
その中で一緒に作業してみよ。
その中にチャンスはある。

示唆に富む言葉だと思う。

ところで、家族療法とは、家族を一つのシステムとして捉え、家族間の相互関係を明らかにし、家族自身が既に持っている解決する力や答えを引き出していく療法らしい。

こうした考えは家族だけでなく、学校や会社にもあてはまる。

問題が起きた時、単純な因果関係として捉えるのではなく、全体的・統合的なバランスを取り戻し、自然治癒力に委ねるということだ。つまり、東洋医学的なアプローチだ。

昨今の社会的・組織的問題は、西洋医学のように悪いところを切除したり部分的治療を施しても治らないケースの方が多い。今後ますます、全体的なバランスと自然治癒力を捉える視点やアプローチが必要になってくる。

「自然治癒力」を信じるか信じないか。これでアプローチは大きく変わる。「自然治癒力」はもっと着目されるべきキーワードだ。

企業は「玄人」だけでなく「素人」にも評価される必要あり


クロスロード社長・辻口寛一さん曰く、

企業は「その分野に詳しい人」だけでなく、新規取引先、新卒の応募者、金融機関、マスコミなど、「その分野に詳しくない人」にも評価される必要があります。

そうなんですよね。強みを磨いてある分野で日本一になっても、ニッチな分野では「玄人」にしか評価されません。企業は「玄人」だけでなく「素人」にも評価される必要がある、というのは注意しておかなければなりません。

「強み」を磨いて合理的に注文をもらうのもいいが、「らしさ」を磨いて感性的に注文をもらう大切さ。

「らしさ」はファンや社員の誇りを増やしてくれます。

参考: クロスロード株式会社 http://www.cross-r.jp

今の時代を生き残るには二つのやり方しかない


YKK社長・吉田忠裕さん曰く、

覚悟を決めてどんどん外に出て、柔軟に動く。

それが嫌なら、かたくなに国内に根を生やし、知恵と努力で生きていく。

一番いけないのは迷って足踏みしていることです。

YKKは前者を採った。既に70か国・地域に進出し、ファスナー総生産量に占める国内割合は10%、現地管理職の57%は現地社員だという。

創業者である吉田忠雄さん(父)は、1960年代の国際化の時代に、

社員は現地に永住する覚悟を。土地っ子になれ。

が口癖だった。(以上、参考:朝日新聞グローブ第43号)

今、それを地でいっているのが韓国企業だと思う。

スカイツリーは東京衰退のシンボル

ニューズウィーク日本版(2010年12月20日(月))で、レジス・アルノーさんが「スカイツリーは東京衰退のシンボルだ」と述べている。
http://www.newsweekjapan.jp/column/tokyoeye/2010/12/post-267.php

私はここ数ヶ月間日本をにぎわせている「東京スカイツリー万歳」の大合唱に参加できない。完成すれば、東京スカイツリーは中国・広東州や台北のライバルをしのぎ、ドバイのブルジュ・ハリファに次いで世界で2番目に高い人工建造物となる。大したものだと言いたいところだが、「高い建物を建てること=進歩」という考え方は時代遅れだし、今となっては途上国の専売特許だ。私には、東京スカイツリーが日本の進歩どころか衰退のシンボルに思えてならない。

スカイツリーのような建造物は東京にはふさわしくないし、とりわけ下町には似合わない。歴史的に見て、東京はパリと同じように平らな都市だ。地震のリスクを考えてあまり高層ビルを建てられなかったおかげで、ほかのアジア地域には見られないようなこじんまりとした「村」の雰囲気を維持してきた。香港やシンガポールなどの都市に比べると、東京には超高層ビルが少ない。

日本人には日本の景観の良さがわからない。高さを競うのは発展途上国の発想か・・・ なるほど一理ある。耳が痛い。面白い。

ソフトでクールなはずの東京(日本)が、上海をはじめとする新興パワーに押され、つい同じ土俵で競争しようとしてしまった結果なのだろう。

町おこしを成功させるには、「よそ者・若者・馬鹿者」が必要だと言われる。アルノーさんを「よそ者」扱いするわけではないが、東京人でない視点から東京を考え、日本人でない視点から日本を考えることの重要さに気づかせてくれる。

個人レベルもそうだ。他人の視点で自分を見る。

会社もそうだ。新人の視点や社外の人の視点を取り入れる。

国もそうだ。外国人の視点を取り入れるために、「国外大臣」なるものを新設してもいいかもしれない。

会社とは何か?

むかしむかし、ある村にお父さんと男の子が住んでいました。お母さんは男の子が生まれたときに難産で亡くなってしまいました。

ある日その子が腹痛になりました。あまりに苦しむのでお父さんは山奥に薬草を採りに出かけました。やっとのことで薬草が見つかり、家に帰って煎じて飲ませると、子供の腹痛はあっという間に治りました。

この話を聴いた近所の人が「うちの病気の母にも薬を分けてください」と頼みに来ました。お父さんは薬をあげました。すると効果てきめんでした。

この 評判はあっという間に拡がりました。噂を聞きつけた隣の村からも、そのまた隣の村からも、薬を求める人がやってくるようになりました。

お父さんはだんだんと忙しくなりました。でも困っている人を助けたいと思い、それまでやっていた畑仕事をやめて薬をつくることに専念することにしました。そして、息子もいるので、薬と引き換えにお代金をいただくことにしました。 [事業スタート]

お客さんがドンドン増えていきました。今度は薬草が足りなくなり、おまけに冬は薬草が採れないので、お父さんは草のエキスを抽出して丸薬をつくることに成功しました。

そうすると、いつでも丸薬があるということで、さらにお客さんが増えました。もう、お父さんは一人で手に負えなくなりました。そこで丸薬づくりを手伝ってくれる人と、薬を届けて代金をもらう人を雇うことにしました。 [開発部と営業部の誕生]

配達サービスが話題になり、周囲の町からも注文が殺到するようになりました。人手はさらに足りなくなり、今度は薬草を採りに行ってくれる人、お金を管理してくれる人を雇うことにしました。 [仕入れ部と経理部の誕生]

こうして出来上がったものは「会社」でした。

(以上、後掲「なぜ、あなたは働くのですか?」を参考にさせていただきました)

会社を複雑にとらえない。いろんな役割分担は生まれるものの、結局、会社は「人助け」のためにあります。

WIPの場合は、世界に出たい人、世界を知りたい人、世界と話したい人、世界と取引したい人、世界を調べたい人、こんな人たちを助けるために存在します。

日本はもちろん、世界中のたくさんの人たちを助けることができればすばらしいですね。

なぜ、あなたは働くのですか?―仕事を通じて幸せを手に入れる 人生で大切なのは、そんな「天職発想」です
なぜ、あなたは働くのですか?

偉大な企業がどのように衰退していくか?

ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階
ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階

偉大な企業が衰退する時に経る5つのステップとは、まとめると以下の通り。

1. 成功から傲慢が生じる
- 自分達の長所と能力を過大評価する

2. 規律のない拡大(しすぎ)路線へ進む
- 収益性や生産性より成長性が最優先課題になる

3. リスクや問題を認めない
- 良いデータを強調、悪いデータを小さく見せ、都合よく解釈する

4. 一発逆転を狙う
- 衰退が明らかになり、一発逆転の救済策にすがる

5. 屈服と凡庸な企業への転落 or 消滅
- 財務力が衰え社内士気が低下。身売りか、凡庸な企業へ

人間の「知り合い」の数には上限値がある


ことばの起源―猿の毛づくろい、人のゴシップ

英国の人類学者・ロビン・ダンバー(Robin Ian MacDonald Dunbar)氏によると、人間の「知り合い」の数には上限があるという。その数、150人。

人によって100~230人(平均が150人)が「それぞれと安定した関係を維持できる個体数の認知的上限」であるらしい。心理学でも、人間の集団は自然に150人程度に収まるとのこと。

確か、ヴァージン創業者のリチャード・ブランソン(Richard Branson)氏が社員150人を超えたらファーストネームが覚えられないから、別会社にしたほうがいい、と述べていたのを思い出す。

TwitterやSNSで繋がる人の数が150人をはるかに超えてしまう現代でも、確かに、安定した関係を維持できる「知り合い」の数に変化がないかもしれない。が、その「知り合い」と呼べる人が常に入れ替わっているのが現代の特徴かもしれない。

会社から紙をなくすと、全体の生産性はどうアップするか?

野村総合研究所はこうして紙を無くした! (アスキー新書)
野村総合研究所はこうして紙を無くした! (アスキー新書)

会社の根本祥平君に薦められて読了。「ペーパーレス」ではない。「ノンペーパー」に向けた運動を通じて、会社全体の生産性をどうアップさせるか、という試み。特に参考になった点は以下。

・ファイルメーターという「単位」概念導入
・フリーアドレス(デスク)導入の注意点
・会議の効率化ルール徹底(アジェンダ配布+会議と議事録の同時公開作成+送付)
・認証複合機を導入し各個人の使用量を把握
・複合機認証と社員証の一元化

ツイッター導入で会社がどう変わるか?

iPhoneとツイッターで会社は儲かる (マイコミ新書)
iPhoneとツイッターで会社は儲かる (マイコミ新書)

会社の根本祥平君から薦められて読了。TV会議にプレステを使う手があったか!動画撮影で、営業シーン(意外に断られない)、2度以上話す事、社内マニュアル、お祝いメッセージを配信するアイデアなど参考になった。

銀行とどうおつきあいするか?

小山昇の“実践”銀行交渉術
小山昇の“実践”銀行交渉術

先週(6月24日)、武蔵野・小山昇さんのセミナーを受講。テーマは「経営計画の作り方」だったが、会場で販売していた上記書籍が面白そうだったので早速読了。

元銀行マンの私(約20年前)にとって既知のことも多かったが、初めて知ることもあり参考になった。現場で叩き上げてきた交渉術。小山さんは「実践」の人ですね。教えられます。