435ページのマニアックな本ながら、まず日本の法令の種類・効力・制定から公布・改正や停止等も概要がわかり、外国の法令・判例・議会資料についても情報源に関する説明があって、海外制度調査には有用です。
カテゴリー: 書籍
それは本当に解くべき問題なのか?
刺さる言葉をザクザクもらった・・耳が痛い
・問題に直面すると「まず、解くべきだ」と考えてしまいがちだが、最初にすべきことは、それが「本当に解くべき問題なのか」を正しく見極めること
・仕事では、意味のないことを断ち切ることこそ大切
・「考える」と「悩む」は違う
・「悩む」とは「答えが出ない」前提で「考えるフリ」をすること
・「考える」とは「答えが出る」前提で、建設的に考えを組み立てること
・この2つは、似ているようで全然違う
・ビジネスや研究では、あくまでも「考える」こと
・「答えが出る」という前提に立って「悩まない」というのが、仕事で最も大事にすべき信念
・悩んでいるヒマがあれば考えよ
・「知れば知るほど知恵がわく」のでなく「知りすぎるとバカになる」と考えるべき
・「一つ一つを速くやる」より「やることを削る」ことにこだわるべき
・プロにとってバリューのある仕事とは何か?
・バリューは、「この問題に答えを出す必要性の高さ」(問題の重要度)、「どこまで明確に答えを出せるかの度合い」によって決まる
・多くの人は「解=答えの質」だけが仕事のバリューを決めると思っている
・仮説を立てて、それを「問い」として言葉に落とすこと、また、その問いは、きっちりと答えを出せるものであるべき。世の中には、いくら考えても答えの出ない問題はいくらでもある。注意が必要
以上で十分。メモとして・・・
世界業界マップ、面白い
中国企業の躍進オンパレード。バブル期の日本企業を思い出します。
同じものを売ってどうして他の人とそんなに違うんだろう?
JR東日本新幹線車内販売員(新幹線アテンダント)は合計1300名。その中で売上ナンバーワンの女性が書いた本。
同じものを売ってどうして他の人とそんなに違うんだろう?
性格が明るくて美人、それでいてかなり強い山形弁。このギャップに乗客は魅せられるのだろうか・・・
確かに、この点も大きい。つかみもいいし、有利なことは間違いない。
でも、これが決め手ではない。
他の人と大きく違うのは、圧倒的なお客様視点で働いていること、色んな情報を提供していること、感情を移入して接客していること。これがスバ抜けていると思う。加えて、色んな工夫を積み重ねている。
読んでいて、ついポロリともらい泣きしてしまう箇所あり。一度新幹線でお目にかかりたい。
「もしフリ」って何?
「もしドラ」の後は「もしフリ」だと言われ、何のことかわからなかったが、フリードマンのこの本を指しているらしい(笑) 早速読んでみた。
ミルトン・フリードマンは著書『資本主義と自由』において、政府が行うべきではない政策、もし現在政府が行っているなら廃止すべき、下記の14の政策を主張。
1. 農産物の買い取り保障価格制度。
2. 輸入関税または輸出制限。
3. 商品やサービスの産出規制。
4. 物価や賃金に対する規制・統制。
5. 法定の最低賃金や上限価格の設定。
6. 産業や銀行に対する詳細な規制。
7. 通信や放送に関する規制。
8. 社会保障制度や福祉。
9. 事業・職業に対する免許制度。
10. 公営住宅および住宅建設の補助金制度。
11. 平時の徴兵制。
12. 国立公園。
13. 営利目的の郵便事業の禁止。
14. 国や自治体が保有・経営する有料道路。
検討価値あり。自分用のメモとして・・・
貿易の勉強中・・・
銀行員時代、外国為替課で信用状、船積書類などのチェックをしていた頃がなつかしい。あの頃は、貿易に対するリアル感を持たずに書類とだけ格闘してた。当時の俺、浅いね~(爆)
最近、モノが動くプロジェクトが増えてきた。必要になって勉強するのが一番効率がいい。
を読了。同じ著者だと後で知ったが(笑)、上記の順番で読むのをおススメします。
手塚治虫さんの働きぶり、尋常じゃない
築地王・小関さんから勧められて読了。「このマンガがすごい、2011年第1位」の帯通り、すごかった。こんなに働く人、見たことがない。周りも大変。門下生から偉大な作家が沢山生まれた。
週刊連載8本を捌いていく・・・って、きっと自分で自分を追い込み、その中で生まれるギリギリのプレッシャーこそが手塚さんにとって創造力の源なんだろう。少し同じタイプかも。私も追い込まないと駄目だな。
通訳者おススメ本
通訳になるために、NHKラジオ講座の馬越恵美子さんが毎日20分、3ページずつ暗記していったらしい。メモとして・・・
トレンド日米表現辞典を1年で覚える通訳者
インタースクールの通訳者養成講座ではこれを1年で暗記しなければならないらしい・・・1250ページ。メモとして
飛行機に乗れないからといって目的地に行くこと自体を諦めるな
ハルカとの出会いがヨウスケの人生をガラリと変えるストーリー。
人の命ははかない。どんな人も必ず死ぬ。死後に残るものは、得たものではなく与えたものだということがよくわかる。万人に薦めたい。
涙なしで読めません。読んで良かった。お気に入りの言葉を以下自分用にメモしておく。まず前半・・・
決して冷めない狂おしいほどの情熱を持って行動を繰り返せ
人間は未来のことを考えるときに、
うまくいったらこうなるということ以外に、うまくいかなかったらどうしよう、
それどころか、どうせうまくいくはずがないといったことも一緒に考えてから、
自分のやるべきことを決めてしまう。
大きな夢を抱けば抱くほど、そうだ。
そうしてうまくいく確率の方が低いと決めつけ、夢に向けて行動を続けることを、
宝くじと同等の非常に確率の低いものに投資する行為と見なしてしまう。
そして結局、夢へ向けての行動を取ろうとしない。しかし、それは間違っている。
もしすべてうまくいくとしたら、
絶対に欲しい物が手に入ると約束されているとしたら、
あなたは、何を目標とし、それに向けて何をしますか?
あなたは知っていますか?あなたにはそれが約束されていることを。すべてがうまくいくとしたら、絶対に欲しい物が手に入るとしたら、
と考えたときに出てくるものこそが、
あなたの本当にしたいことであり、必ず達成できるゴールだ。
むろん夢を抱くだけでは、どんなに強く思っていても達成などできない。
大切なのは行動だ。
もちろんとてつもなく大きな夢を三日で達成するのは難しいだろう。
大きな夢ならそれを達成するために必要な時間もまた多くなる。
しかし、手に入らないものではない。私たちの未来の夢は、絶対に手に入ると狂おしいほどに信じて
それに向けて情熱を絶やさず行動を繰り返す限り、
それがどんなに大きな夢であっても、
必ず達成されることが約束されている約束の地であり、
それを確率の低いものに変えてしまっているのは、
冷静な分析と称して行動することもなく
頭の中で繰り返される消極的な発想にほかならない。
その他、後半で考えさせられた言葉、共感する言葉を・・
・欲しい物を手に入れるためにお金を払っているのではない。それに、携わった人に「ありがとう」を届けているのだ。
・お金を儲けるということは「ありがとう」を集めるということだ。
・今の自分の中には外に漏れるくらい明るい光が煌々と灯っているか
・職業というのは夢を実現するための一つの手段であることを忘れてはいけないし、それがだめだからといってすべてがだめということではない。
・飛行機に乗れないからといって目的地に行くこと自体を諦めるな!
・昨日までできなかったことを理由に自分は一生それができない人間だと決めつけてしまう。昨日までできなかったという事実が今日もできないっていう理由になんかならない。人間は日々成長して変わってるんだから。
・人間が幸せに生きるために何が必要だと思う?
多くの人はお金だというかもしれないね。でもそうではないんだ。
大切なのはどんな状況であっても幸せに生きられる強さと賢さを持つことなんだよ。
お金があるから幸せに生きられるという生き方ではなく、
自分の人生に必要なものは、それがお金であれ、なんであれ、
自分で創り出すだけの強さと賢さを持った人間になること。
周囲の価値観に流されるのではなく、自分のやりたいことをやって生きていく強い人間に、
そして、どんなときだって明るく前向きで、周囲の人に優しくしてあげられる、
優しく、強い人間になることが必要なんだよ。
よろしければおススメします。
スズキが海外で学んだこと 2
スズキが海外事業で最も手痛い目にあったのが、サンタナ・モーターというスペインの会社に資本参加し子会社化した時のこと。
当時のスペインはまるで社会主義国家で、労働者はのんびりし、法律で保護された彼らを簡単に解雇できなかった。労働組合も非協力的で、数十億円の赤字が出ているのに、合理化提案をしても振り向きもしてくれない。
結局、サンタナ向けの売掛債権等を償却し、100億円近い損金処理をして撤退したという。高すぎる授業料だ。鈴木社長がスペイン撤退から学んだことは二つ。
まず、会社は一から自分で作り上げた方が良い結果が出るという教訓。企業には独自の文化があり、経営主体が変わったからといって体質は簡単には変わらない。それが外国企業ならなおさら。だからスズキは金輪際、外国企業を買収しないらしい。
もう一つは、手離れの悪さが事態を悪化させるということ。サンタナは資本参加した当初から経営状態は良好とは言えず、利益はあまり出なかった。かといって、徹底する踏ん切りもつかず、少しでも取り戻そうと色々と手を打った。早めに見切りをつけた方がよかったと。
「できることをしてそれでもだめなら撤退」という割り切った心構えが経営者には不可欠である、と述べている。メモとして・・・
スズキが海外で学んだこと 1
1988年、米国で販売する四輪駆動車「SAMURAI」に対し、消費者団体が横転事故を起こしやすいとして米運輸省の道路交通安全局 にリコールをするよう要請した時のこと。
このニュースを知るとすぐに鈴木社長はスズキのアメリカ法人(ロサンゼルス)に飛ぶ。すると事態はさらに悪化しており、購入金の返還を求める集団訴訟に発展しようとしていた。
ところがロスで雇った顧問弁護士が全く頼りないので、提携先・GMのカナダ法人の社長に相談したところ、GM 本社の法務部長を紹介された。彼は道路交通安全局に話をしてくれ、そして彼の友人の弁護士が集団訴訟に素早く対応してくれた。
すると、その後、事態が一変。道路交通安全局が横転事故の原因は無謀運転や道路状況によるものと認めてくれ、リコールの申請は取り下げられ、集団訴訟も認定されなかった、と。
危急の際は経営者がみずから現場に行って自ら判断することの重要性、もう一つは、優秀な弁護士を起用し金を惜しむなということを鈴木社長は述べている。
押したボタンと押し方が良かったということだ。ところで、この点トヨタはどうだっただんだろう・・・? 自分用のメモとして。
日本は世界が賞賛するほど豊かな国ではなかった
日本の一人当たり名目GDPは、1970年代に英国を抜き、1980年代に米国を抜いた。1990年代前半には米国の1.5倍に達した。
しかし、各国の物価を勘案した「一人当たりの購買力(平価)調整済みGDP」で比べるとどうなるか?
つまり、米国の1.5倍になっても、日本の物価が米国の2倍だったら、日本人一人が買えるモノの量は米国人一人より少ない、ということになってしまう。そこで、物価というモノサシ(購買力平価)でGDPを調整すると、一体どうなるか?
実は・・・
日本はずっと米国より低かったのである w(゚o゚)w
日本人の実質的な所得レベルは米国を追い抜いたことなど一度もなかった。ピーク時(1991年)でも米国の89%。そして現在70%へダウン。
さらに、いつの間にか(1990年代前半)シンガポールには抜かれ、差は開く一方だ。このままの成長率だと、マレーシアにも早晩抜かれるらしい。
日本は、少なくとも経済的には「欧米に追い付け追い越せ」を達成したのではなかったか。欧米を抜いて一度はトップに躍り出たのではなかったか。
マラソンでいえば、後続集団から這い上がって先頭集団に追い付き、さらにその先頭集団を引っ張るほどの位置に上がったと思っていた。ところが、実は、先頭集団後方に追い付いたところでちょっと一安心、息が切れて失速。現在、後続集団に少しずつ抜かれ始めているという状態だ。
この事実、経済に詳しい人には「何を今更」と言われるかもしれないが、勉強不足の私にとってちょっと一発浴びせられた気分になった。日本は一度はトップに立った。だから「目標」を見失ったんだと、とんだ勘違いをしていたわけだ(笑)。
まあ、それだけ日本の消費者は高いものを買わされてきたということか・・・。豊かさを実感できないという世論も当たり前の話しだ。
でも、いい。日本に新たな目標が生まれる可能性がある。物価を勘案した(一人当たり)所得レベル世界一という目標だ。
果たして、先頭に立つエネルギーと気概が日本に残っているだろうか・・・
「中国が報じた日本人」は涙なしで読めません

世界が感嘆する日本人~海外メディアが報じた大震災後のニッポン
日本の良さを噛みしめることができます。というより、東北人の良さなのかもしれません。
特に第二章「中国が報じた日本人」は涙なしで読めません。
被災現場で皆一致団結して外国人・日本人を問わず互いに助け合う。名もない人たちの温かい親切が中国人研修生たちの命を救い、そして中国が感動して感謝する、という中国における日本人像を確実に変えた事例が掲載されています。
「私は恐怖心から泣いたりしません。彼らに感動して泣いているのです。」
(「明報」記者・黄静雅さん)
中国人研修生の命を救った佐藤水産・佐藤充専務のご冥福を心から祈ります。
円高の今が「買い」のチャンス!
空前の円高の今、日本企業は海外に対し「買い」で勝負できる絶好のチャンスを迎えています。
今更ながら商売で大切なのは「売り」と「買い」。日本語の「商売」には「買」の文字がありませんが「買」は大事です。「買い」には色々あります。原材料、人、不動産、株式、会社など様々。
この本は、その中でも「会社を買う」こと、その企業買収のプロセスの中でもビジネスデューデリデンス(簡単に言うと、買おうと思う対象会社の事業の中身を精査すること)の実務に特化しています。特殊な分野でもあり、460ページと分厚いので、普通の人には全くおススメしませんが、実に面白いです。
事業構造分析、業績構造分析、シナジー抽出から、会社の強み・弱み、改善の余地、将来予測などを定性的・定量的に評価していく手法は大変勉強になりました。
必ずしもM&Aに関わらなくても、投資家として対象会社の価値をどう算定するかに関し有益だと思います。
橋本左内先生の逝去日
今日はわが母校学監・橋本左内先生の逝去日。「学」の本当の意味は、家庭や学校や職場で、周囲の人々に真心と愛情をもって付き合い、自分のしなければならない仕事には誠実に立ち向かって、全力を尽くす気構えを持つこと。背筋が伸びます。
コンサルティング業とは?
を読了。コンサルティングをビジネスとして成立させるためには、「1日8時間×週5日×年52週」=2080時間(年間労働時間)のうち、どれだけの時間を顧客に料金を請求することができるか。時間単価についての具体的な記述はないが、コンサルティング業界では65%の稼働率でフル稼働となる。
肉体労働も大変だが、頭脳労働も大変。稼働時間外にいろんな知識を仕入れる作業がありますから。本質的な記述がところどころにあって、色々と考えさせられる。
未だ日本では外資系コンサルファームが幅をきかせているのは、永い日本の歴史の中で「思想」「知識」を海外から輸入してきた日本人のコンプレックスなのだろうか・・・。
出社しなくても会社が止まらない
を読了。BCP(事業継続計画)やテレワークの観点でも色々と参考になる。クラウドがもたらす利便性はすばらしい。



















